今日(精シス)の一問一答と(人体)の◯×
先ずは今日の一問一答から。
【問題】 精神障害者の生活支援システム
2020年12月23日
1 障害者基本計画によれば、共生社会では、障害者は社会の対等な構成員として人権を尊重されてあらゆる活動に参加するとともに、社会の一員としての責任も分担するとされている。
2 障害者基本計画によれば、ノーマライゼーションの理念を実現するには、雇用・就業に関する施策と年金や手当等の給付により、地域での自立生活を営むよう支援するとある。
3 障害者基本計画によれば、リハビリテーションは、障害者のライフステージのすべての段階を視野に入れながらその自立と参加を目指すものである。
4 障害者の権利に関する条約によれば、ユニバーサルデザインとは、できるだけ多くの障害者が使用できるよう、個々の障害特性ごとに製品や環境の設計をすることである。
5 障害者の権利に関する条約によれば、合理的配慮は、障害者が他の者と平等にすべての人権や基本的自由を享有するのに必要かつ適当な変更や調整である。
【答え合わせ】 精神障害者の生活支援システム
1 障害者基本計画によれば、共生社会では、障害者は社会の対等な構成員として人権を尊重されてあらゆる活動に参加するとともに、社会の一員としての責任も分担するとされている。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
障害者基本計画には、21世紀にわが国が目指すべき社会は、障害の有無にかかわらず、国民誰もが相互に人格と個性を尊重し支え合う共生社会とする必要がある、とされている。
2 障害者基本計画によれば、ノーマライゼーションの理念を実現するには、雇用・就業に関する施策と年金や手当等の給付により、地域での自立生活を営むよう支援するとある。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
障害者基本計画に示されている「生活支援」施策の基本的方向として、「利用者本位の生活支援体制の整備」「在宅サービス等の充実」「経済的自立の支援」「施設サービスの再構築」があげられている。
3 障害者基本計画によれば、リハビリテーションは、障害者のライフステージのすべての段階を視野に入れながらその自立と参加を目指すものである。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
障害者基本計画では、医学的リハビリテーションだけでなく、職業リハビリテーションの推進することの重要性を述べている。
4 障害者の権利に関する条約によれば、ユニバーサルデザインとは、できるだけ多くの障害者が使用できるよう、個々の障害特性ごとに製品や環境の設計をすることである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
障害者の権利に関する条約では、ユニバーサルデザインは、「調整又は特別な設計を必要とすることなく、最大限可能な範囲ですべての人が使用することのできる製品、環境、計画及びサービスの設計をいう。ユニバーサルデザインは、特定の障害者の集団のための支援装置が必要な場合には、これを排除するものではない」とされている。
5 障害者の権利に関する条約によれば、合理的配慮は、障害者が他の者と平等にすべての人権や基本的自由を享有するのに必要かつ適当な変更や調整である。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
わが国は、障害者の権利に関する条約について、2007年に署名し、2014年に批准した。
全問正解できました。
さて、最近復習が追い付きそうなので、しばらく趣向を変えて、◯×を解こうと思います。
今日は(人体)です。
《人体の構造と機能及び疾病》
①回目
成人の体重は、出生時の約20倍になる。
○ ×
免疫系には液性免疫と細胞性免疫があり、T細胞が関係するのは細胞性免疫である。
○ ×
国際生活機能分別(ICF)における生活機能と障害の構成要素は、環境因子と個人因子である。
○ ×
集団の健康を図る指標に罹患率が用いられる。
○ ×
対麻痺とは、左右どちらか半身に起こる麻痺である。
○ ×
国際生活機能分類(ICF)は、機能障害、能力障害、社会的不利のように、「障害」を分類したものである。
○ ×
国際生活機能分類(ICF)では、症状が進行中あるいはまだ治癒していない場合を「疾患」と呼び、それが固定あるいは永続した場合を「障害」と呼んでいる。
○ ×
腸管出血性大腸菌O-157の感染予防には、食品の加熱処理が有効である。
○ ×
○ ×
○ ×
【人体の構造と機能及び疾病 正解】
成人の体重は、出生時の約20倍になる。
○
設問のとおり。出生時の平均体重は約3000g(3kg)である(「平成22年乳幼児身体発育調査」結果)。成人の体重は、男性で約65kg、女性で約53kgである(「平成26年国民健康・栄養調査報告」結果)。よって、成人の体重は、男性で出生時の約22倍、女性で約18倍となる。
免疫系には液性免疫と細胞性免疫があり、T細胞が関係するのは細胞性免疫である。
○
設問のとおり。免疫系には非特異的防御機構と特異的防御機構があり、後者には、液性免疫と細胞性免疫がある。液性免疫は、リンパ球のB細胞が抗体を産生し、抗体は細菌やカビなどの異物である特定の抗原と結合し、その抗原を不活性化させる。一方、細胞性免疫では、抗体ではなくマクロファージとT細胞が関与する。
国際生活機能分別(ICF)における生活機能と障害の構成要素は、環境因子と個人因子である。
×
生活機能と障害の構成要素は、「心身機能と身体構造」及び「活動」と「参加」である。
集団の健康を図る指標に罹患率が用いられる。
○
集団の健康を測る指標として、罹患率(ある人口集団における、ある一定の期間における特定の疾病の発症頻度)が用いられる。そのほかの指標としては、有病率、死亡率、致命率などがある。
公衆衛生学上の健康指標として、乳児死亡率は含まれない。
対麻痺とは、左右どちらか半身に起こる麻痺である。
×
対麻痺とは両下肢の運動麻痺をいう。対麻痺は、脊髄が原因であることが多い。左右どちらか半身におこる麻痺は、片麻痺という。片麻痺は、脳梗塞や脳出血などの後遺症として起こる頻度が高い。
国際生活機能分類(ICF)は、機能障害、能力障害、社会的不利のように、「障害」を分類したものである。
×
障害を機能障害、能力障害、社会的不利の3つのレベルに分けてとらえたのは、国際生活機能分類(ICF)ではなく、WHOが1980年に提起した国際障害分類(ICIDH)である。
国際生活機能分類(ICF)では、症状が進行中あるいはまだ治癒していない場合を「疾患」と呼び、それが固定あるいは永続した場合を「障害」と呼んでいる。
×
国際生活機能分類(ICF)では、障害を機能障害、活動制限、参加制約のすべてを含む包括用語として用いており、単に疾患が固定・永続した場合を「障害」としてとらえてはいない。
腸管出血性大腸菌O-157の感染予防には、食品の加熱処理が有効である。
○
食品の十分な加熱(75℃で1分間以上)が感染予防に有効である。その他、予防は、調理者の手指、調理器具の衛生の保持が推奨されている。
○
1回のラクナ梗塞発作の予後は一般に良好だが、その多発による多発性脳梗塞はパーキンソン症候群や脳血管性認知症を呈することがある。
【認知症の種類とその特徴】 (『みんなの介護』参照)
・初期症状………物忘れ(記憶障害)
・特徴……………見当識障害、物盗られ妄想、徘徊
・進行、経過……記憶障害から見当識障害へとゆっくり進んでいく
・早期に低下し、抑うつ的、強迫的な人格変化を起こすことがある
◉脳血管性認知症 約20%
・初期症状………物忘れ(記憶障害)
・特徴……………判断力障害、感情失禁、手足の震えや麻痺
・進行、経過……脳梗塞等が引き金となり、認知機能がまだらに(日内変動も)、段階的に悪化する
・1回のラクナ梗塞発作の予後は一般に良好だが、その多発による多発性脳梗塞はパーキンソン症候群や脳血管性認知症を呈することがある
◉レビー小体型認知症 約4% (男性が約2倍)
・初期症状………幻視、妄想、うつ症状
・特徴……………幻視、誤認妄想、パーキンソン症状
・進行、経過……調子が良い時と悪い時をまだらに繰り返して進行する
◉前頭側頭型認知症 約1% (指定難病)(このうちの約8割がピック病)
・初期症状………感情の麻痺(ぼんやり、身だしなみに無頓着)、常同行動(同じ言動を繰り返す)、罪悪感の低下(万引きや痴漢)
・特徴……………性格の変化、自発性低下
・進行、経過……ゆっくりと年単位で症状が進行する(寝たきりになる)
×
遺伝子に加え過食や運動不足などの環境因子が加わって発症する2型糖尿病の治療では、生活習慣の改善を目指した食事療法・運動療法に加えて、症状や病態にあわせたインスリン療法を行う場合がある。
3、7、9問目を間違えて、正答率は7/10でした。