医療業界目指して登販、医療事務、医師事務取った人が精神保健福祉士目指してます。

登録販売者、医療事務、医療事務作業補助の資格を取得しました。現在は精神保健福祉士の勉強をしています。

11月の振り返り、再。

11月の振り返りを復習します。

 

2020年11月分の確認テスト

2020年12月15日

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1    外傷後ストレス障害PTSD)は外傷体験後、成人になって生じる。


2    記憶は長期記憶のほうが短期記憶よりも障害されやすいといわれている。


3    解離性運動障害は心因性である。


4    うつ状態では観念奔逸がみられ、躁状態では思考抑制がみられる。


5    抗うつ薬は、うつ状態が改善すればできるだけ早期に中止する。


6    児童相談所における平成28年度の児童虐待相談対応件数は、10万件を超えている。


7    児童虐待防止法において、要保護児童対策地域協議会が規定されている。


8    カプラン(Caplan,G.)がいう第三次予防とは、健康増進を図ることである。


9    オタワ憲章では、健康戦略としてのヘルスプロモーションを明記している。


10    「精神保健福祉法」には、自立支援医療(精神通院医療)が定められている。


11    ソーシャルアクションとは、不利益を被っている人々と連帯して諸問題の軽減に努め、その人々の解放を目指す考えである。


12    ACTにおいては、危機的状況に介入することが多いため、医師の役割が優先される。


13    マイヤー(Meyer,C.)は、エコシステム理論を提唱した。


14    マルチディシプリナリ・モデルは、各専門職のチーム内での役割が固定的で、相互作用性も小さいところに特徴がある。


15    エンパワメントアプローチは、当事者の自己決定能力や主体性を高めるプロセスで、問題解決型アプローチである。


16    精神障害者への面接技法において、「要約」とは、利用者の話の内容を、主旨を変えずに自分の言葉に翻訳、意訳して返す技法である。


17    GAF(Global Assessment of Functioning)は、精神症状を含めた社会生活の全体機能を評価する。


18    社会的リハビリテーションは、入院生活に密着した包括的な援助活動である。


19    ラップ(Rapp,C.A.)が提唱するストレングス視点に基づく援助では、精神保健福祉士が主に活動する場は地域であるといわれている。


20    チームアプローチで重要な点は、個々の専門性を排し、共通の目的と理念で効果的な援助を行うことである。


採点結果

あなたの得点は    16    点です。

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問題と解答・解説

1    外傷後ストレス障害PTSD)は外傷体験後、成人になって生じる。

正しい答えは『×』

年齢に関係なく、外傷体験によって起こる。


2    記憶は長期記憶のほうが短期記憶よりも障害されやすいといわれている。

正しい答えは『×』

一般的には、短期記憶のほうが障害されやすい。


3    解離性運動障害は心因性である。

正しい答えは『○』

解離とは、心理的葛藤やストレス要因の影響により、意識や記憶など通常は統合されている機能が一過性に破綻する心因性の病態である。

 

精神疾患の成因と分類】

 ⚫︎脆弱性ーストレスモデル

 ⚫︎三大分類

  ◎外因

   ・脳器質性:てんかん精神病

   ・症状性:全身性エリテマトーデス、甲状腺機能異常

   ・中毒性:アルコール依存症

  ◎内因

   ・統合失調症気分障害

  ◎心因

   ・解離性障害(ガンザー症候群含む)、不安症

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4    うつ状態では観念奔逸がみられ、躁状態では思考抑制がみられる。

正しい答えは『×』

躁状態では観念奔逸がみられ、うつ状態では思考抑制がみられる。


5    抗うつ薬は、うつ状態が改善すればできるだけ早期に中止する。

正しい答えは『×』

うつ状態が改善されてもすぐには服薬を中止せず、徐々に薬を減らしていくことが原則である。


6    児童相談所における平成28年度の児童虐待相談対応件数は、10万件を超えている。

正しい答えは『○』

児童相談所における児童虐待相談対応件数は、平成27年度に初めて10万件を超え、平成28年度は122,575件と、増加の一途をたどっている。


7    児童虐待防止法において、要保護児童対策地域協議会が規定されている。

正しい答えは『×』

児童福祉法において規定されている。


8    カプラン(Caplan,G.)がいう第三次予防とは、健康増進を図ることである。

正しい答えは『×』

カプランの予防概念として、第一次予防に精神障害の発生予防として「情報教育と教育」、第二次予防に早期発見・早期治療のために「効果的な治療と介入」、第三次予防として「社会復帰の促進」をあげている。そのため第三次予防は健康増進ではない。


9    オタワ憲章では、健康戦略としてのヘルスプロモーションを明記している。

正しい答えは『○』

ヘルスプロモーションとは、人々が自らの健康とその決定要因をコントロールし、改善することができるようにする健康戦略である。

 

【健康観(健康の概念)】

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◉WHOによる健康の定義

  WHOの健康の定義は、「健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあること」としている。◉アルマ・アタ宣言

  アルマ・アタ宣言は、WHOとユニセフによって、1978年に、当時のソビエト連邦の都市の1つであるアルマ・アタにおいて開催された国際会議で採択された宣言。ここでプライマリ・ヘルスケアを提唱し、「西暦2000年までにすべての人々に健康を(Health for All)」という目標が掲げられた。そのために、地域住民を主体として健康の問題を住民自らの力で解決していくことを理念とした。

   →詳しくは、共通科目《人体の構造と機能及び疾病》のまとめにて。

◉プライマリ・ヘルスケア

  地域住民が参加して、包括的、継続的で、身近な保健・医療サービス(健康教育や予防接種など)を組織的に提供すること。

  アルマ・アタ宣言では、「プライマリー・ヘルスケアは、健康増進、予防、治療、社会復帰に有効なリハビリテーションといったサービスの実施など、地域社会の主要な保健問題を対象とする」とし、地域のニーズを重視する視点に立っている。

◉オタワ憲章とヘルスプロモーション

  WHOは、1986年にカナダのオタワ市において開催された第一回健康促進国際会議において、「ヘルスプロモーションに関するオタワ憲章」を採択した。

  このなかでヘルスプロモーションを、「人々が自らの健康とその決定要因を、自らより良くコントロールし、改善することができるようにするプロセスである」と定義した。

  この会議の議論は、「工業化された国での要求」に焦点を当てており、アルマ・アタでのプライマリー・ヘルスケア宣言等を踏まえて策定されている。「健康は、身体的な能力とともに社会的個人的な資源を強調する積極的な考え方」であるとし、「健康にとっての基礎的条件と資源」として、「平和、援護、教育、食料、所得、安定した環境システム、持続可能な資源、社会正義と公正」を挙げ、「健康」とは「生活の対象物ではなく、日々の人生の源」であるとしている。

 

 

10    「精神保健福祉法」には、自立支援医療(精神通院医療)が定められている。

正しい答えは『×』

自立支援医療(精神通院医療)が定められているのは、障害者総合支援法である。


11    ソーシャルアクションとは、不利益を被っている人々と連帯して諸問題の軽減に努め、その人々の解放を目指す考えである。

正しい答えは『×』

不利益を被っている人々と連帯して諸問題の軽減に努め、その人々の解放を目指す考えを、ソーシャルインクルージョンという。


12    ACTにおいては、危機的状況に介入することが多いため、医師の役割が優先される。

正しい答えは『×』

ACTでは、危機介入においても職域を超えた役割開放による多職種チームによる集中的な支援を行う。


13    マイヤー(Meyer,C.)は、エコシステム理論を提唱した。

正しい答えは『○』

マイヤーは、人と環境の交互作用を包括的にとらえ、生態学と一般システム理論に依拠したエコシステム理論を提唱した。


14    マルチディシプリナリ・モデルは、各専門職のチーム内での役割が固定的で、相互作用性も小さいところに特徴がある。

正しい答えは『○』

このモデルでは、チームを構成する専門職の間に階層関係がある。

 

【多職種連携の形態】

◉マルチディシプリナリーチーム (権威モデル)・・・

 高度な専門性を駆使。階層性がある。役割の開放性はなく独立実践が基本。救急医療等の緊急性のある医療が対象。

 チームのメンバーは互いに協力するが、 本質的には別々に働く異なる分野の専門職で構成される集団。各専門職は個別の治療やケアを行い、それぞれの目標も各専門職が個別に決定する。そのためそれぞれの実践は階層性を持ち、相互作用は小さくなり、役割も解放されない。

◉インターディシプリナリーチーム  (コンセンサスモデル)・・・

 専門職相互の意思決定、役割の開放性が一部あり階層性はない。専門職が協働。地域ケアにおけるアプローチ方法。

 メンバー間に階層性はなく、 相互作用が高いチーム。それぞれの役割はある程度は固定されているが、専門職相互の話し合いによる意思決定が行われ、専門職種の役割の開放性が一部にみられる。精神科デイケア等。こういうチームでは、 それぞれの方向性を一致させるためケースカンファレンス等が重要になる。緊急性のない慢性の疾患を抱えるクライエント等が対象。

◉トランスディシプリナリーチーム  (マトリックスモデル)  ・・・

 相互作用性が大きく、役割の代替可能性が高い。階層性は無い。ACT(※)等に代表される。

 メンバー間に階層性はなく、役割が解放され、他の専門職の知識技術を相互吸収し、総合作用が高いチーム。意思決定過程においては、専門職の知識や技術の寄与、相互依存性と平等性が高いモデル。それぞれのメンバーが高いレベルでフォローしあうことができる。

※ ACT(Assertive Community Treatment:包括的地域生活支援)は、重い精神障害をもった人であっても、地域社会の中で自分らしい生活を実現・維持できるよう包括的な訪問型支援を提供するケアマネジメントモデルのひとつ。

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15    エンパワメントアプローチは、当事者の自己決定能力や主体性を高めるプロセスで、問題解決型アプローチである。

正しい答えは『○』

援助者は当事者とパートナーとして働くことが大切である。当事者が援助してもらうのではなく、自らの力で問題解決する能力を伸ばし、主体的にさまざまな資源を獲得していくための問題解決型アプローチである。


16    精神障害者への面接技法において、「要約」とは、利用者の話の内容を、主旨を変えずに自分の言葉に翻訳、意訳して返す技法である。

正しい答えは『×』

「要約」ではなく「言い換え」の説明文である。


17    GAF(Global Assessment of Functioning)は、精神症状を含めた社会生活の全体機能を評価する。

正しい答えは『○』

GAFは、心理的、社会的、職業的機能を考慮するもので、身体的(または環境的)制約による機能の障害を含めない。


18    社会的リハビリテーションは、入院生活に密着した包括的な援助活動である。

正しい答えは『×』

社会的リハビリテーションは、地域生活に密着した包括的な援助活動である。

 

【精神科リハビリテーション

 精神科リハビリテーションの社会的リハビリテーションの展開過程は、一般のケースワークやケアマネジメントと同様、インテーク(受理面接)、アセスメント(課題分析)、プランニング、インターベンション(介入)、モニタリング(経過観察)、エヴァリュエーション(事後評価)、ターミネーション(終結)という、一定のプロセスのもとに行われる。

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19    ラップ(Rapp,C.A.)が提唱するストレングス視点に基づく援助では、精神保健福祉士が主に活動する場は地域であるといわれている。

正しい答えは『○』

ラップはストレングスの原則の中で、「われわれ(精神保健福祉士)が主に活動する場は地域である」と示している。


20    チームアプローチで重要な点は、個々の専門性を排し、共通の目的と理念で効果的な援助を行うことである。

正しい答えは『×』

それぞれの専門性に基づき、利用者の医療や生活をサポートしていく方法を考えていくことである。

 

 

7問目を間違え、正答率は19/20でした。