医療業界目指して登販、医療事務、医師事務取った人が精神保健福祉士目指してます。

登録販売者、医療事務、医療事務作業補助の資格を取得しました。現在は精神保健福祉士の勉強をしています。

9月の振り返り、再。

9月の振り返り問題を再度解きます。

 

f:id:TFou:20210105132347p:image

f:id:TFou:20210105132351p:image

f:id:TFou:20210105132357p:image

2020年09月分の確認テスト
2020年10月15日

1
世帯には非親族員は含まない。
 
2
役割期待とは、個人の行動パターンに対する他者の期待を指し、規範的な意味を持つ。
 
3
社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。

 

4
ラベリング論とは、周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。
 
5
ピケティ(Piketty,T.)は、資産格差は貧困の世代間連鎖をもたらすと論じた。
 
6
セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力とは、個人の遺伝的素質のことをいう。
 
7
スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革であった。
 
8
岡山県済世顧問制度に続き、大阪府で方面委員制度が設置された。
 
9
「住宅セーフティネット法」における住宅確保要配慮者には、災害の被災者世帯は含まれない。
 
10
ローカルガバナンスとは、地方自治体における議会による統治を意味する概念である。
 
11
全国社会福祉協議会の「社協・生活支援活動強化方針」(2018年(平成30年))では、市町村社会福祉協議会が生活困窮者の自立支援を中心に活動を展開していくこととした。
 
12
社会福祉法第4条にいう「社会福祉に関する活動を行う者」には、ボランティア等が想定されている。
 
13
1962年(昭和37年)に、全国社会福祉協議会は「社会福祉協議会基本要項」の中で、「住民主体の原則」を初めて明文化した。
 
14
民生委員の任期は5年である。
 
15
2017年度(平成29年度)の民生費をみると、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より少ない。
 
16
市町村は、市町村老人福祉計画と市町村介護保険事業計画のうち、いずれか一つを策定すればよい。
 
17
市町村子ども・子育て支援事業計画は5年を一期とする計画である。
 
18
平成28年社会保障費用統計」では、部門別(「医療」、「年金」、「福祉その他」)の社会保障給付費の構成比では、「医療」が約50%を占めている。
 
19
日本の公的扶助制度は防貧的な機能をもつ。
 
20
雇用保険制度では、基本手当は、自己の都合により退職した場合には受給できない。
 
採点結果
あなたの得点は
14 → 19
点です。

f:id:TFou:20210105132444j:image

f:id:TFou:20210105132449p:image

f:id:TFou:20210105132508p:image

f:id:TFou:20210105132517p:image

f:id:TFou:20210105132536p:image

 

【問題と解答・解説】
1
世帯には非親族員は含まない。
正しい答えは『 ×』
世帯には非親族員が含まれる場合がある。例えば、単身の住み込みの雇人については、雇主の世帯に含まれる。また、住居を友人同士で共同利用するルームシェアは、友人の一人が世帯主となり、残りの友人が同居人になるならば、一般に非親族世帯に分類される。

2
役割期待とは、個人の行動パターンに対する他者の期待を指し、規範的な意味を持つ。
正しい答えは『 ◯』
設問のとおり。役割期待(role expectation)は、ある個人に対し、他者や社会システムから担うように期待されている役割のことである。

3
社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
正しい答えは『 ×』
共有地の悲劇は、資源へのアクセスが不特定の人に平等に開かれているために起こる破綻のことである。生態学者のハーディン(Hardin,G.)が提案した研究モデルに由来する。

4
ラベリング論とは、周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。
正しい答えは『 ◯』
設問のとおり。ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカー(Becker,H.S.)は、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。

5
ピケティ(Piketty,T.)は、資産格差は貧困の世代間連鎖をもたらすと論じた。
正しい答えは『 ◯』
ピケティは、世界中で所得と富の分配の不平等化が進んでおり、長期的には資本収益率が経済成長率を超える傾向があることを示した。これが資産格差の原因となり、貧困の世代間連鎖に関係するとして、政府による再分配政策の重要性を強調した。

6
セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力とは、個人の遺伝的素質のことをいう。
正しい答えは『 ×』
個人の遺伝的素質は、潜在能力に該当しない。例えば、「自転車」がもつ「人を運ぶ」という特性は、実際の「人を運ぶ」という「状態(機能)」に変換されることで意味をもつ。つまり「財(資源)」の特性を、そのような「状態(機能)」へ変換するのは、「自転車に乗れる」という人の機能によって行われるのである。この機能の集合や組み合わせが、潜在能力である。

7
スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革であった。
正しい答えは『 ◯』
1992年のエーデル改革により、高齢者保健福祉における地方分権を推進した。

8
岡山県済世顧問制度に続き、大阪府で方面委員制度が設置された。
正しい答えは『 ◯』
岡山県済世顧問制度は1917年(大正6年)に始まり、大阪府の方面委員制度は翌1918年(大正7年)の米騒動を契機に始まった。いずれも、ドイツのエルバーフェルト市の救貧委員制度を元に考案された。

9
「住宅セーフティネット法」における住宅確保要配慮者には、災害の被災者世帯は含まれない。
正しい答えは『 ×』
災害の被災者世帯も住宅確保要配慮者に含まれる。国土交通省告示「住宅確保要配慮者に対する賃貸住宅の供給の促進に関する基本的な方針」には、ほかに外国人、DV被害者、犯罪被害者、ホームレス、生活保護受給者等があげられている。

10
ローカルガバナンスとは、地方自治体における議会による統治を意味する概念である。
正しい答えは『 ×』
ローカルガバナンスには、地方自治体の意思決定の仕方や方法をさまざまな主体が一体となって行うことが含まれている。

11
全国社会福祉協議会の「社協・生活支援活動強化方針」(2018年(平成30年))では、市町村社会福祉協議会が生活困窮者の自立支援を中心に活動を展開していくこととした。
正しい答えは『 ×』
社協・生活支援活動強化方針」では、地域共生社会の実現に向けて、さまざまな地域課題に対応する社会福祉協議会の事業展開の方向性が示されている。強化方針の柱は、「あらゆる生活課題への対応」と「地域のつながりの再構築」であり、社会福祉法人福祉施設、民生委員・児童委員等との連携・協働が重視されている。

12
社会福祉法第4条にいう「社会福祉に関する活動を行う者」には、ボランティア等が想定されている。
正しい答えは『 ◯』
社会福祉法第4条の「社会福祉に関する活動を行う者」には、ボランティアやNPO住民団体などが想定されている。

13
1962年(昭和37年)に、全国社会福祉協議会は「社会福祉協議会基本要項」の中で、「住民主体の原則」を初めて明文化した。
正しい答えは『 ◯』私は×
社会福祉協議会基本要項」では、社会福祉協議会の目的と機能、組織体系を整理し、社会福祉協議会の基本理念に「住民主体の原則」を位置づけた。

14
民生委員の任期は5年である。
正しい答えは『 ×』
民生委員の任期は3年で再任は可能である(民生委員法第10条)。

15
2017年度(平成29年度)の民生費をみると、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より少ない。
正しい答えは『 ×』
2017年度(平成29年度)の民生費のうち、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より多い。都道府県の歳出額が8兆726億円である一方、市町村は21兆1697億円と、約2.62倍である。

16
市町村は、市町村老人福祉計画と市町村介護保険事業計画のうち、いずれか一つを策定すればよい。
正しい答えは『 ×』
市町村は、市町村老人福祉計画と市町村介護保険事業計画のいずれも策定しなければならない(老人福祉法第20条の8第1項及び介護保険法第117条第1項)。なお、両者は「一体のものとして作成されなければならない」(老人福祉法第20条の8第7項及び介護保険法第117条第6項)。

17
市町村子ども・子育て支援事業計画は5年を一期とする計画である。
正しい答えは『◯』
市町村は、内閣総理大臣が定める基本指針に即して、5年を一期とする市町村子ども・子育て支援事業計画を定める。

18
平成28年社会保障費用統計」では、部門別(「医療」、「年金」、「福祉その他」)の社会保障給付費の構成比では、「医療」が約50%を占めている。
正しい答えは『 ×』
2016年度(平成28年度)の部門別の社会保障給付費の構成比は、「年金」46.5%、「医療」32.8%、「福祉その他」20.6%であり、「医療」は約50%を占めていない。

19
日本の公的扶助制度は防貧的な機能をもつ。
正しい答えは『 ×』
日本の公的扶助の基本的特質は、貧困状態となった人・世帯に対して救貧的な機能をもつことである。貧困状態に陥ることを防ぐという意味で、防貧的な機能をもつのは、社会保険である。

20
雇用保険制度では、基本手当は、自己の都合により退職した場合には受給できない。
正しい答えは『 ×』
基本手当は被保険者期間を満たしていれば、(1)正当な理由がなく自己都合により退職した場合は3か月を過ぎれば受給でき(3か月の受給制限)、(2)正当な理由がある自己都合退職の場合は3か月待つことなく受給できる。

 


《社会理論と社会システム》

【役割◯◯】

役割期待

  個人の行動パターンに対する他者の期待を指し、規範的な意味を持つ。

  ある個人に対し、他者や社会システムから担うように期待されている役割のことである。

  同じ社会の中で、他者の役割期待を察知できるのは、共通の社会規範を内面化しているためである。

◉役割適応

  自分の役割に対する周囲からの役割期待に応えている状態。

  人々が社会システム内で与えられた役割や社会システムが求める役割期待を遂行できているか否かを分析するための概念であり、「自我を内面化する過程」ではない。

◉役割演技

  社会生活において場面ごとに求められる役割期待を本人が適切に理解し、かつ即興的、自発的に演じていくことを意味する。

◉役割葛藤

  個人が複数の役割(役割集合)を担って生活している状態で発生する葛藤状況を説明する概念である。新たな役割を得たり、担う役割が変更されたりする際、外部からの役割期待や役割の内容が役割集合内で矛盾・対立することがある。そして、本人が主体的にそれらの矛盾や対立を解消できない場合に生じる心的葛藤や心理的緊張状態のことを「役割葛藤」と呼ぶ。

◉役割距離

  他者や外部からの役割期待をそのまま遂行せず、信頼関係が壊れない程度にずらして遂行することである。

  ゴッフマン(Goffman,E.)が提唱した概念で、他者や外部からの役割期待をずらして遂行することで、その人の個性や職業人(プロフェッショナル)としての自律性を印象づけたり、社会の期待と自己のニーズとのズレを表現するという効果を生み出す。

◉役割取得

  他者からの期待を認識し、それを自らのうちに取り入れ自分の役割行為を形成すること。期待が地域社会、国民社会、国際社会において一般化されたものを、一般化された他者の期待という。

◉役割形成

  単に役割期待に応えるだけでなく、自分自身で新たな役割を再構成すること。

 

 

《社会理論と社会システム》

【逸脱行動論】

◉社会解体論

 地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。

 初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマスの研究が有名である。

◉社会緊張理論

 機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。

 マートンは、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成に際して利用できる制度的手段との間に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応パターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。

◉文化学習理論

 犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。

 代表的な研究者としては、サザーランドがあげられる。サザーランドとクレッシーの研究は「分化的接触理論(差異的接触理論)」とも呼ばれる。グレイザーの「分化的同一化理論」やサイクスとマッツアの「ドリフト(漂流)理論」もこの研究の系統である。

◉ラベリング論

 周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。

 ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカーは、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。

◉コンフリクト理論

 資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。

 マルクス主義や初期シカゴ学派の影響を受け、資本主義の政治経済構造に起因する逸脱行動・疎外現象・人間関係の物象化・失業によって派生する諸問題を扱う。

 (コンフリクト conflict:対立、軋轢、衝突、不一致。)

 

 

現代社会と福祉》

【貧困と人物】

◉ブース

  1886~1902年ロンドンでの3回の調査により、労働者の3割が貧困線(かろうじて人に頼らなくてよい程度の収入がある状態)以下であり、その原因は不規則・低賃金な雇用、疾病、多子にあるとした。

◉ラウントリー

  1899年ヨーク市で貧困調査をし、栄養学の視点を取り入れ、絶対的貧困としての最低生活費を設定し、総収入が肉体的能率の保持に足りない第一次貧困の状態にある家庭が約10%、単なる肉体的能率を維持するに足る第二次貧困の状態にある家庭が約18%になることを明らかにした。

◉タウンゼント

  1960年代、相対的剥奪指標を用いて相対的貧困を分析した。

  生活資源と生活様式という基本的概念に基づき相対的剥奪(当たり前とされる生活から外れること)という概念を用いて相対的貧困について説明した。この視点から、貧困・低所得者の生活問題の多様性・広汎性・複合性を提示した。

  イギリスでのエイベル-スミスとタウンゼント、アメリカでのハリントン、ガルブレイズの研究は「貧困の再発見」と呼ばれた。

◉リスター

  車輪になぞらえて、経済的貧困と関係的・象徴的側面の関係を論じた。

  貧困には、基本的な身体的ニーズを満たすのに十分な貨幣の欠如である絶対的貧困と、その所属する社会で慣習になっているか広く奨励または是認されている程度の生活をするために必要な資源を欠いている相対的貧困があるとした。

◉ルイス

  貧困の文化。絶対的困窮に置かれた社会集団は貧しさを運命的に受け入れ、抜け出す努力を減じるよう考え行動する。

◉スピッカー

  「貧困」の多様な意味を、「物質的状態」、「経済的境遇」、「社会的地位」の三つの群に整理した。

  「貧困の家族的類似」という図式を用いた。「貧困の家族的類似」図とは、類似している貧困の概念を整理してまとめた図であり、貧困の多様な意味をこの3つの群に分け、その中心に「容認できない困難」(本人も社会も容認できない)をおいている。

◉ポーガム

  社会的降格という概念を用いて現代社会における貧困の特徴を整理した。社会的降格は①脆弱になる、②依存する、③社会的な絆が断絶する、というプロセスとして起こりハンディキャップが蓄積していく、とした。

◉ピケティ

  資産格差は貧困の世代間連鎖をもたらすと論じた。

  ピケティは、世界中で所得と富の分配の不平等化が進んでおり、長期的には資本収益率が経済成長率を超える傾向があることを示した。これが資産格差の原因となり、貧困の世代間連鎖に関係するとして、政府による再分配政策の重要性を強調した。

 

 

社会福祉協議会の歴史】

f:id:TFou:20210121020719j:image

 

 

《福祉行財政と福祉計画》

【福祉計画】

◉地域福祉計画……社会福祉法。努力義務。期間の規定は無いが、概ね5年。

◉次世代育成支援行動計画……次世代育成支援対策推進法。任意。(101人以上の雇用事業主に義務。)5年。

◉子ども・子育て支援事業(支援)計画……子ども・子育て支援法。義務。5年。

◉老人福祉計画……老人福祉法。義務。期間の規定なし。

介護保険事業(支援)計画……介護保険法。義務。3年。

◉障害者計画……障害者基本法。義務。国:障害者基本計画。期間の規定なし。

障害福祉計画……障害者総合支援法。義務。国:厚労大臣が定める基本指針。3年。

◉障害児福祉計画……改正児童福祉法。義務。国:厚労大臣が定める基本指針。3年。

◉医療計画……医療法。都道府県は義務。6年。

◉健康増進計画……健康増進法都道府県は義務、市町村は努力義務。期間の規定なし。

◉医療費適正化計画……高齢者医療確保法。都道府県は義務。6年。

◉(都道府県・市町村)計画……医療介護総合確保推進法。任意。期間の規定なし。

f:id:TFou:20210121020616j:image
f:id:TFou:20210121020621j:image
f:id:TFou:20210121020626j:image

 

 

13問目を間違えて、正答率は19/20でした!