今日(基盤)の一問一答とまとめ、9/2,3(社シス)の復習。
先ずは今日の一問一答から。
【問題】 精神保健福祉相談援助の基盤
2020年11月20日
1 マルチディシプリナリ・モデルは、各専門職のチーム内での役割が固定的で、相互作用性も小さいところに特徴がある。
2 インターディシプリナリ・モデルは、役割固定性がいっそう低く、各専門職の役割代替が容認され、意図的に役割解放が行われる。
3 ACTにおけるチーム形態は、トランスディシプリナリ・モデルといえる。
4 地域活動支援センターIII型は、小規模作業所としての実績を10年以上有していることが要件である。
5 特別障害給付金は、国民年金制度の加入時期により障害基礎年金等を受給できない障害者への救済措置として創設された。
【答え合わせ】 精神保健福祉相談援助の基盤
1 マルチディシプリナリ・モデルは、各専門職のチーム内での役割が固定的で、相互作用性も小さいところに特徴がある。
あなたの回答『×』
不正解
正しい答えは『○』
このモデルでは、チームを構成する専門職の間に階層関係がある。
2 インターディシプリナリ・モデルは、役割固定性がいっそう低く、各専門職の役割代替が容認され、意図的に役割解放が行われる。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
トランスディシプリナリ・モデルが、役割固定性がいっそう低く、各専門職の役割代替が容認され、意図的に役割解放が行われる。
3 ACTにおけるチーム形態は、トランスディシプリナリ・モデルといえる。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
トランスディシプリナリ・モデルの代表的な形態として、ACTがあげられる。
4 地域活動支援センターIII型は、小規模作業所としての実績を10年以上有していることが要件である。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
5年以上の実績を有していることが要件である。
5 特別障害給付金は、国民年金制度の加入時期により障害基礎年金等を受給できない障害者への救済措置として創設された。
あなたの回答『×』
不正解
正しい答えは『○』
平成17年度に創設された。
【多職種連携の形態】
マルチディシプリナリーチーム (権威モデル)・・・
高度な専門性を駆使。階層性がある。役割の開放性はなく独立実践が基本。救急医療等の緊急性のある医療が対象。
チームのメンバーは互いに協力するが、 本質的には別々に働く異なる分野の専門職で構成される集団。各専門職は個別の治療やケアを行い,、それぞれの目標も各専門職が個別に決定する。そのためそれぞれの実践は階層性を持ち、相互作用は小さくなり、役割も解放されない。
インターディシプリナリーチーム (コンセンサスモデル)・・・
専門職相互の意思決定、役割の開放性が一部あり階層性はない。専門職が協働。地域ケアにおけるアプローチ方法。
メンバー間に階層性はなく、 相互作用が高いチーム。それぞれの役割はある程度は固定されているが、専門職相互の話し合いによる意思決定が行われ、専門職種の役割の開放性が一部にみられる。精神科デイケア等。こういうチームでは、 それぞれの方向性を一致させるためケースカンファレンス等が重要になる。緊急性のない慢性の疾患を抱えるクライエント等が対象。
トランスディシプリナリーチーム (マトリックスモデル) ・・・
相互作用性が大きく、役割の代替可能性が高い。階層性は無い。ACT等に代表される。
メンバー間に階層性はなく、役割が解放され、他の専門職の知識技術を相互吸収し、総合作用が高いチーム。意思決定過程においては、専門職の知識や技術の寄与、相互依存性と平等性が高いモデル。それぞれのメンバーが高いレベルでフォローしあうことができる。
【障害者総合支援法における施設】
旧法(障害者自立支援法)による精神障害者社会復帰施設においては、地域生活支援センターが地域活動支援センターI型へ、他の施設はその多くが訓練等給付で規定される施設へと移行した。
地域活動支援センターでは、障害者が地域社会の中で交流を持ちながら生活していくための日中の活動(創作的活動や生産活動の機会)をサポートするサービスが提供されている。
設置は都道府県への届出制。
地域活動支援センターⅠ型:
医療・福祉及び地域の社会基盤との連携強化のための調整やボランティア育成、障害に対する理解を図るための普及啓発などの事業が実施される他、相談支援事業も合わせて実施される。
精神保健福祉士や社会福祉士などの専門職の配置が必要。1日あたりの実利用人員は20人以上。
地域活動支援センターⅡ型:
雇用・就労が困難な在宅障害者に対し、機能訓練、社会適応訓練、介護方法の指導、レクリエーション、入浴や食事等のサービスが実施される。
1日あたりの実利用人員は15人以上。専門職の配置は必須ではない。
地域活動支援センターⅢ型:
旧小規模作業所。
地域の障害者のための援護対策として地域の障害者団体等によって、適所での援護事業(小規模作業所)の実績を概ね5年以上有し、安定的な運営が図られている事が必要。
活動内容は作業や交流の場など、施設による。
1日あたりの実利用人員は10人以上。専門職の配置は必須ではない。
正答率は2/5でした。
めっちゃ苦手なやつが2ジャンルも出て、まとめ直しましたが、未だに自信がないです。
それでは、気を取り直して復習します。
【問題】 社会理論と社会システム
2020年09月02日
1 役割適応とは、個人が他者との相互作用を通じて自我を内面化する過程である。
2 役割期待とは、個人の行動パターンに対する他者の期待を指し、規範的な意味を持つ。
3 役割演技とは、個人が様々な場面にふさわしい役割を無意識のうちに遂行することを意味する。
4 役割葛藤とは、役割の内容が自分の主観と一致しないことによって生じる困難のことである。
5 役割距離とは、他者や外部からの役割期待をそのまま遂行せず、信頼関係が壊れない程度にずらして遂行することである。
【答え合わせ】 社会理論と社会システム
1 役割適応とは、個人が他者との相互作用を通じて自我を内面化する過程である。
前回の回答『×』今回は◯
不正解
正しい答えは『×』
役割適応(role adaptation)は、人々が社会システム内で与えられた役割や社会システムが求める役割期待を遂行できているか否かを分析するための概念であり、「自我を内面化する過程」ではない。
2 役割期待とは、個人の行動パターンに対する他者の期待を指し、規範的な意味を持つ。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。役割期待(role expectation)は、ある個人に対し、他者や社会システムから担うように期待されている役割のことである。
3 役割演技とは、個人が様々な場面にふさわしい役割を無意識のうちに遂行することを意味する。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
役割演技(role playing)は、「無意識のうちに」ではなく、意識的に行われる。社会生活において場面ごとに求められる役割期待を本人が適切に理解し、かつ即興的、自発的に演じていくことを意味する。
4 役割葛藤とは、役割の内容が自分の主観と一致しないことによって生じる困難のことである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
役割葛藤(role conflict)は、個人が複数の役割(役割集合(role set))を担って生活している状態で発生する葛藤状況を説明する概念である。新たな役割を得たり、担う役割が変更されたりする際、外部からの役割期待や役割の内容が役割集合内で矛盾・対立することがある。そして、本人が主体的にそれらの矛盾や対立を解消できない場合に生じる心的葛藤や心理的緊張状態のことを「役割葛藤」と呼ぶ。
5 役割距離とは、他者や外部からの役割期待をそのまま遂行せず、信頼関係が壊れない程度にずらして遂行することである。
前回の回答『×』今回は◯
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。役割距離(role distance)は、ゴッフマン(Goffman,E.)が提唱した概念で、他者や外部からの役割期待をずらして遂行することで、その人の個性や職業人(プロフェッショナル)としての自律性を印象づけたり、社会の期待と自己のニーズとのズレを表現するという効果を生み出す。
【問題】 社会理論と社会システム
2020年09月03日
1 ある財やサービスの対価を払うことなく、利益のみを享受する人のことを「フリーライダー」という。
2 協力的行動に誘引するために与える報酬のことを「選択的誘因」という。
3 社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
4 企業などで生産された財やサービスが貨幣換算されないために、国家のGDPに含まれないことを「外部不経済」という。
5 犯罪容疑者である共犯者が、逮捕されていない主犯者の利益を考えて黙秘する結果、自分が罪をかぶることを「囚人のジレンマ」という。
【答え合わせ】 社会理論と社会システム
1 ある財やサービスの対価を払うことなく、利益のみを享受する人のことを「フリーライダー」という。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。フリーライダーは、「ただ乗りする人」の意味であり、自ら労力の提供や費用の負担をせずにサービスを享受する人のことを指す。
2 協力的行動に誘引するために与える報酬のことを「選択的誘因」という。
あなたの回答『×』
不正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。選択的誘因とは、協力的行動を選択することが経済的に合理的であるような社会的仕組み(報酬を与えたり、罰金を科したりする制度)をつくりだすことで、行為者を協力的行動へと方向づけることである。経済学者のオルソン(Olson,M.)が提唱した概念である。
3 社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
共有地の悲劇は、資源へのアクセスが不特定の人に平等に開かれているために起こる破綻のことである。生態学者のハーディン(Hardin,G.)が提案した研究モデルに由来する。
4 企業などで生産された財やサービスが貨幣換算されないために、国家のGDPに含まれないことを「外部不経済」という。
前回の回答『×』今回は◯
不正解
正しい答えは『×』
外部不経済とは、市場における経済活動が市場外の環境に不利益を発生させ、その結果として、経済活動の当事者以外の個人や企業にマイナスの影響(費用)をもたらすという社会的ジレンマを指す。経済学者のマーシャル(Marshall,A.)が提唱した概念。
5 犯罪容疑者である共犯者が、逮捕されていない主犯者の利益を考えて黙秘する結果、自分が罪をかぶることを「囚人のジレンマ」という。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
囚人のジレンマは、ゲーム理論の1つで、共犯関係にあると推定される2名の容疑者を隔離して拘留し自白を引き出す際のシミュレーション・モデルである。容疑者はそれぞれ相手の行動を予測しながら、自分の利得が最大となるよう自分の行為を選択する。
両日とも正答率は3/5でした。しかも、それぞれ一問ずつ、前回正解したのに今回できなくなってる問題がありました。