過去問 4-3
浣腸薬及びその配合成分に関する記述についての正誤。
a 腹痛が著しい場合や便秘に伴って吐き気や嘔吐が現れた場合には、急性腹症(腸管の狭窄、閉塞、腹腔内器官の炎症等)の可能性があり、浣腸薬の配合成分の刺激によってその症状を悪化させるおそれがある。
b 肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血しているときは、グリセリンが配合された浣腸薬を使用する事が望ましい。
c 炭酸水素ナトリウムを主薬とする坐剤では、まれに重篤な副作用としてショックを生じることがある。
d グリセリンは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する作用を期待して用いられる。
a 正,b 誤,c 正,d 誤
b グリセリンが配合された浣腸薬が、肛門や直腸の粘膜に損傷があり出血している時に使用すると、グリセリンが傷口から血管内に入って、赤血球の破壊(溶血)を引き起こす、また、腎不全を起こすおそれがある。
d 炭酸水素ナトリウムは、直腸内で徐々に分解して炭酸ガスの微細な気泡を発生することで直腸を刺激する。