(心理、社シス、②回目)の2択、◯×
あけましておめでとうございます。
今年はいよいよ試験です。
では、早速。
《心理学理論と心理的支援》2択
②回目
大学生の男性が、ある女性に心を惹かれ強い衝動を抱いたが、その女性に対しては恋愛や女性の職業の自由について高尚な考えを述べたのは、(①転換/②知性化の防衛機制)と考えられる。
(①内観療法/②森田療法)は、身近な人を対象として「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」について内省し、不安や苦悩を「あるがまま」に受入れていく。
成果を挙げたとしても、組織内での地位にはこだわらないのは、(①フリードマン(Friedman、M.)とローゼンマン(Rosenman、R.H.)によって提唱されたタイプA行動パターンである。/②ユング(Jung,C.G.)の唱えた内向型に関する記述である。)
「あなたは、結婚についてどのように感じておられますか?」は、(①開かれた質問/②閉ざされた質問)である。
課題に取り組むときは、1つのことにじっくり時間をかけて行うのは、(①タイプA行動パターン/②闘士型)である。
他の人との競争を好み、競争の場面で本来の力を発揮するのは、フリードマン(Friedman,M.)とローゼンマン(Rosenman,R.H.)によって提唱された(①タイプA/②タイプB)行動パターンである。
(①認知行動療法/②芸術療法)は、主に言語以外の表現を使って心の問題の解決につなげる心理療法である。
「あなたは、いつからこちらにお住まいですか?」は、(①開かれた質問/②閉ざされた質問)である。
【正解 (2回目)】
大学生の男性が、ある女性に心を惹かれ強い衝動を抱いたが、その女性に対しては恋愛や女性の職業の自由について高尚な考えを述べたのは、(①転換/②知性化の防衛機制)と考えられる。
②
設問は知性化の防衛機制である。青年期によくみられ、感情をそのまま出さずに知的に処理することである。転換とは、抑圧とセットになっている場合が多く、激しい衝動等を抑圧することでその衝動等が身体症状に変化することである。
(①内観療法/②森田療法)は、身近な人を対象として「してもらったこと」「して返したこと」「迷惑をかけたこと」について内省し、不安や苦悩を「あるがまま」に受入れていく。
②
「あるがまま」を受入れていくことを目指すのは森田療法である。内観療法では、クライエントは、セラピストとの対話を通して、他者から受けた愛情を再確認し、他者への恨みや憎しみを解消していく。
成果を挙げたとしても、組織内での地位にはこだわらないのは、(①フリードマン(Friedman、M.)とローゼンマン(Rosenman、R.H.)によって提唱されたタイプA行動パターンである。/②ユング(Jung,C.G.)の唱えた内向型に関する記述である。)
②
ユング(Jung,C.G.)の唱えた内向型に関する記述である。タイプAの人は競争心が強いので、組織内の地位が上がることに関心があるといえる。
「あなたは、結婚についてどのように感じておられますか?」は、(①開かれた質問/②閉ざされた質問)である。
①
設問は開かれた質問である。開かれた質問とは、答えが1つに定まらない自由な応答のできる質問のことである。
課題に取り組むときは、1つのことにじっくり時間をかけて行うのは、(①タイプA行動パターン/②闘士型)である。
②
クレッチマー(Kretschmer,E.)の唱えた闘士型に関する記述である。闘士型は粘り強い性格であり、1つのことに熱中しやすく凝り性である。周りから真面目な人と信頼をおかれることが多い。その一方で怒りやすい一面ももちあわせている。
他の人との競争を好み、競争の場面で本来の力を発揮するのは、フリードマン(Friedman,M.)とローゼンマン(Rosenman,R.H.)によって提唱された(①タイプA/②タイプB)行動パターンである。
①
タイプAと反対の性格傾向としてあげられるタイプBは人と競うことは得意とせず、気持ちにゆとりをもって自分のペースで行えるような場面で本来の力を発揮できる傾向がある。
(①認知行動療法/②芸術療法)は、主に言語以外の表現を使って心の問題の解決につなげる心理療法である。
②
芸術療法は、主に言語以外の表現を使って心の問題の解決につなげる心理療法である。言語化が困難な子どもや、言葉になる前の思いやさまざまな感情の表現が必要なクライ工ントに用いられることが多い。
「あなたは、いつからこちらにお住まいですか?」は、(①開かれた質問/②閉ざされた質問)である。
②
「〇年〇月からです」と答えられる閉ざされた質問である。
【類型論と特性論】
類型論は体格と気質、価値観に基づいた生活様式などの違いでカテゴリー化し、パーソナリティとの関係を見出し、その特性をとらえた理論である。クレッチマーの3類型(分裂気質(細長型)/躁鬱気質(肥満型)/粘着気質(闘士型))や、ユングの2類型(内向性/外向性)など。
特性論とは、性格の違いは質の差ではなく、性格を構成している特性の量的な差によるものと考える方法。オールポートが辞書を用い人格特性を14に整理したものや、キャッテルが因子分析を用い16に整理したものや、ビッグファイブ(5因子説)がある。
1,2,4問目を間違えて、正答率は5/8でした。
《社会理論と社会システム》◯×
②回目
構築主義的アプローチでは、社会問題とは、自明なものとして存在するのではなく、人々が主張することを通して認識される問題であると考える。
社会解体論とは、機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。
社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
ガルブレイス(Galbraith,J.K.)によれば、消費社会では、生産よりも消費が経済成長の原動力となるので、生産部門が消費部門に依存する依存効果がみられるようになる。
家族周期とは、子どもの出生から始まる家族発達上の規則性をとらえる概念である。
ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)とは、信頼、規範、ネットワークなど、人々や組織の調整された諸活動を活発にする資源のことである。
第二次集団とは、家族や親族などの第一次集団とは異なる、会社や学校などの社会集団である。
アソシエーションとは、地理的・文化的な地域性を結合要素とした社会集団である。
コンフリクト理論とは、地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。
【正解 (2回目)】
構築主義的アプローチでは、社会問題とは、自明なものとして存在するのではなく、人々が主張することを通して認識される問題であると考える。
◯
設問のとおり。構築主義アプローチは、スペクターとキッセ(Spector,M.&Kisuse,J.I.)が提唱した。
社会解体論とは、機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。
×
設問は、社会解体論ではなく社会緊張理論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。マートン(Merton,R.K.)は、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成して利用できる制度的手段との問に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応バターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。
社会にとって有用な資源へのアクセスが特定の人に限られていることを「共有地の悲劇」という。
×
共有地の悲劇は、資源へのアクセスが不特定の人に平等に開かれているために起こる破綻のことである。生態学者ハ一ディン(Hardin,G.)が提案した研究モデルに由来する。
ガルブレイス(Galbraith,J.K.)によれば、消費社会では、生産よりも消費が経済成長の原動力となるので、生産部門が消費部門に依存する依存効果がみられるようになる。
×
ガルプレイスのいう依存効果とは「生産部門が消費部門に依存する」ことではなく、消費者の欲望が生産者のつくり出す広告・宣伝に依存することを意味している。
家族周期とは、子どもの出生から始まる家族発達上の規則性をとらえる概念である。
×
家族周期は、「子どもの出生から」ではなく、生殖家族の形成(結婚)から、配偶者の死までの家族発達のバターンをライフサイクル的な規則性としてとらえる概念である。
ライフコースとは、個人がたどる多様な人生のあり方をとらえる概念である。
◯
ライフサイクルや家族周期の研究では、異性婚による家族の形成を前提とした標準的な家族発達のバターンを示すことが重視された結果、事実婚(同棲)や同性婚、独身の選択、離婚、再婚などの経験をしてきた個人の発達過程を例外として研究から除外してしまった。これに対して、個々人の多様な家族選択に着目し、個人を単位として家族形成のさまざまな経路(コース)を比較分析するライフコースという概念が確立された。
ソーシャルキャピタル(社会関係資本)とは、信頼、規範、ネットワークなど、人々や組織の調整された諸活動を活発にする資源のことである。
◯
設問のとおり。日本の社会学では、経済学で用いられる同じ用語との混同を避けるため、「社会資本」とはいわず、「ソーシャルキャピタル」又は「社会関係資本」と表記している。この概念を明確に体系づけたのはブルデュー(Bourdieu,P.)である。彼は、人間のもつ資本を文化資本・経済資本・社会関係資本の3つに分類し、人脈や人間関係(社会関係資本)が多様で豊かな人ほど、他の資本もより効果的に機能すると指摘した。
第二次集団とは、家族や親族などの第一次集団とは異なる、会社や学校などの社会集団である。
◯
設問のとおり。第一次集団は、クーリー(Cooley,C.H.)が提唱した概念で、家族や親族など、対面性や個別性を基盤とした人々の親密な結合関係を意味する。その後、ヤング(Young,K.)が発展させたのが集団という概念で、企業・労働組合・政党・国家などの近代に形成された非対面的・非人格的で合理的な運営を行う機能集団を意味する。
アソシエーションとは、地理的・文化的な地域性を結合要素とした社会集団である。
×
説問は、アソシエーションではなくコミュニティの説明である。アソシエーションは、「ある共同の関心(利害)または諸関心を追求するため」マッキーヴァー(Maclver,R.M.))の組織であり、例として、家族・国家・企業のほか、学校やNPOなどさまざまな機能的組織が挙げられる。
コンフリクト理論とは、地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。
×
設問は、コンフリクト理論ではなく社会解体論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマス(Thomas,W.I.)の研究が有名である。
【逸脱行動論】
◉社会解体論
地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。
初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマスの研究が有名である。
◉社会緊張理論
機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。
マートンは、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成に際して利用できる制度的手段との間に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応パターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。
◉文化学習理論
犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。
代表的な研究者としては、サザーランドがあげられる。サザーランドとクレッシーの研究は「分化的接触理論(差異的接触理論)」とも呼ばれる。グレイザーの「分化的同一化理論」やサイクスとマッツアの「ドリフト(漂流)理論」もこの研究の系統である。
◉ラベリング論
周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。
ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカーは、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。
◉コンフリクト理論
資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。
マルクス主義や初期シカゴ学派の影響を受け、資本主義の政治経済構造に起因する逸脱行動・疎外現象・人間関係の物象化・失業によって派生する諸問題を扱う。
(コンフリクト conflict:対立、軋轢、衝突、不一致。)
4,7問目を間違えて、正答率は8/10でした。