医療業界目指して登販、医療事務、医師事務取った人が精神保健福祉士目指してます。

登録販売者、医療事務、医療事務作業補助の資格を取得しました。現在は精神保健福祉士の勉強をしています。

今日(制サ)と11/18,19(基盤)の一問一答。

先ずは今日の一問一答から。

f:id:TFou:20201210010109p:image

【問題】 精神保健福祉に関する制度とサービス

2020年12月09日

1    精神病院法(大正8年)では、監護義務者の順位を定めるとともに、精神病者の監置には行政庁の許可が必要とした。


2    精神病者監護法(明治33年)では、主務大臣は北海道又は府県に対し精神病院の設置を命ずるとともに、必要と認めるときは代用病院を指定できるものとした。


3    精神衛生法(昭和25年)では、私宅監置制度を廃止するとともに、措置入院制度、精神衛生鑑定医制度を新設した。


4    精神保健法(昭和62年)では、任意入院制度を新設するとともに、精神障害者福祉工場を法律上明記した。


5    「精神保健福祉法」(平成17年)では、精神障害者の自立と社会参加を位置づけるとともに、精神障害者保健福祉手帳制度を導入した。


【答え合わせ】 精神保健福祉に関する制度とサービス

1    精神病院法(大正8年)では、監護義務者の順位を定めるとともに、精神病者の監置には行政庁の許可が必要とした。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

監護義務者の順位を定めるとともに、精神病者の監置には行政庁の許可が必要としたのは、精神病者監護法である。


2    精神病者監護法(明治33年)では、主務大臣は北海道又は府県に対し精神病院の設置を命ずるとともに、必要と認めるときは代用病院を指定できるものとした。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

主務大臣が北海道又は府県に対し精神病院の設置を命ずるとともに、必要と認めるときは代用病院を指定できるものとしたのは、精神病院法である。


3    精神衛生法(昭和25年)では、私宅監置制度を廃止するとともに、措置入院制度、精神衛生鑑定医制度を新設した。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

精神衛生法の成立により、精神病者監護法と精神病院法は廃止となった。


4    精神保健法(昭和62年)では、任意入院制度を新設するとともに、精神障害者福祉工場を法律上明記した。

あなたの回答『○』

不正解

正しい答えは『×』

精神保健法では、任意入院制度や告知義務制度が設けられ、さらに精神障害者の社会復帰施設(生活訓練施設、授産施設)に関する規定が設けられたが、福祉工場に関する明記はされておらず、1995(平成7)年の「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」の成立時に福祉工場の法律上の明記がなされている。


5    「精神保健福祉法」(平成17年)では、精神障害者の自立と社会参加を位置づけるとともに、精神障害者保健福祉手帳制度を導入した。

あなたの回答『○』

不正解

正しい答えは『×』

精神障害者保健福祉手帳制度が導入されたのは、平成7年の精神保健福祉法制定時である。

 

 

【法律の変遷】

1900(明治33)年 精神病者監護法 監護義務者の順位を定め、

                  監置には行政庁の許可が必要。

1919(大正8)年  精神病院法   主務大臣が道府県に精神病院設置を命ずる。

                 (代用病院を指定できる。)

1950(昭和25)年 精神衛生法   私宅監置廃止。措置・同意入院制度。

                  精神衛生鑑定医制度。

 (1964年 ライシャワー事件)

1965(昭和40)年 改正      精神衛生センター。

                  保健所の地域精神衛生業務明確化。

                  通院医療費公費負担制度。

 (1984年 宇都宮病院事件)

1987(昭和62)年 精神保健法   任意入院制度。精神保健指定医制度。

                  権利等の告知義務制度。

                  精神医療審査会。社会復帰施設法定化。

1993(平成5)年   改正      地域生活援助事業(グループホーム)。

                  社会復帰促進センター

                  保護義務者→保護者

 (1993年 障害者基本法 成立)

1995(平成7)年   精神保健福祉法 「自立と社会経済活動への参加」

                  精神障害者保健福祉手帳

                  社会復帰施設4類型(生活訓練施設、

                  授産施設、福祉ホーム、福祉工場)

                  社会適応訓練事業。

1999(平成11)年 改正      移送制度(措置・医療保護・応急入院)。

                  保護者の義務の緩和

                                                              (自傷他害防止監督義務の削除。

                  任意入院者及び通院患者に対する治療を

                  受けさせる義務の免除。)

                  地域生活支援センター(社会復帰施設の1つとして)

 (2003年 医療観察法 成立)

 (2004年 発達障害者支援法 成立)

 (2005年 障害者自立支援法 成立)

2005(平成17)年 改正      障害者自立支援法成立に伴う改正。

                   精神分裂病統合失調症

                   精神病院→精神科病院

2013(平成25)年 改正      保護者制度の廃止。

                   病院管理者に退院後生活環境相談員の選任義務。

 

f:id:TFou:20201210010247p:image

f:id:TFou:20201210010255p:image

正答率は3/5でした。

さて、それでは復習をします。

 

【問題】 精神保健福祉相談援助の基盤

2020年11月18日

1    地域住民とともにアンケートを実施し、その結果からニーズに基づいた地域活動を支援することをグループワークという。


2    ソーシャルワークリサーチとは、ニーズに応じた福祉サービスを提供するために行うニーズ把握のための社会調査のことである。


3    ソーシャルプランニングとは、社会における課題を明確にし、ニーズに応じた福祉計画を作成する援助技術である。


4    重度の精神障害者を地域で継続的に支えるモデルとして、インテンシブ・ケア・モデルがある。


5    ACTにおいては、危機的状況に介入することが多いため、医師の役割が優先される。


【答え合わせ】 精神保健福祉相談援助の基盤

1    地域住民とともにアンケートを実施し、その結果からニーズに基づいた地域活動を支援することをグループワークという。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

地域住民とともにアンケートを実施し、その結果からニーズに基づいた地域活動を支援することをもコミュニティワークという。


2    ソーシャルワークリサーチとは、ニーズに応じた福祉サービスを提供するために行うニーズ把握のための社会調査のことである。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

ニーズを把握するための間接援助技術である。


3    ソーシャルプランニングとは、社会における課題を明確にし、ニーズに応じた福祉計画を作成する援助技術である。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

地域の障害福祉サービスの必要量を把握し、設備計画をつくることなどが、これにあたる。


4    重度の精神障害者を地域で継続的に支えるモデルとして、インテンシブ・ケア・モデルがある。

あなたの回答『×』

不正解

正しい答えは『○』

ACTも同様の考え方をもっている。(intensive:集中的)

インテンシブ・ケア・モデルについては、ネットで検索してもよくわからず。)


5    ACTにおいては、危機的状況に介入することが多いため、医師の役割が優先される。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

ACTでは、危機介入においても職域を超えた役割解放による多職種チームによる集中的な支援を行う。

 


【ACT】

 ACT(Assertive Community Treatment:包括的地域生活支援)は、重い精神障害をもった人であっても、地域社会の中で自分らしい生活を実現・維持できるよう包括的な訪問型支援を提供するケアマネジメントモデルのひとつ。

 1970年代初頭(1960年台後半とも)にアメリウィスコンシン州マディソン市で生まれてから多くの国に普及し、効果が実証されている。特徴としては、

 ◎看護師・精神保健福祉士作業療法士精神科医からなる多職種チームアプローチであること

 ◎利用者の生活の場へ赴くアウトリーチ(訪問)が支援活動の中心であること

 ◎365日24時間のサービスを実施すること

 ◎スタッフ1人に対し担当する利用者を10人以下とすること

 このような特徴は、医療・福祉・リハビリなど多岐にわたる支援を網羅する集中的で包括的な、利用者のあり方に沿った地域生活を支えるために、 欠くことの出来ない要素である。

 

 

【問題】 精神保健福祉相談援助の基盤

2020年11月19日

1    ジャーメイン(Germain,C.B.)は社会的役割の実践として1983年にソーシャルロール・バロリゼーションを提唱した。


2    ホリス(Hollis,F.)は、心理社会的アプローチモデルを体系化した人物である。


3    マイヤー(Meyer,C.)は、エコシステム理論を提唱した。


4    パールマン(Perlman,H.H.)は、問題解決アプローチを提唱した。


5    ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger,W.)は一般システム理論に生態学的な視点を導入して、生活モデルを提唱した。


【答え合わせ】 精神保健福祉相談援助の基盤

1    ジャーメイン(Germain,C.B.)は社会的役割の実践として1983年にソーシャルロール・バロリゼーションを提唱した。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

ソーシャルロール・バロリゼーションを提唱したのは、ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger,W.)である。


2    ホリス(Hollis,F.)は、心理社会的アプローチモデルを体系化した人物である。

前回の回答『○』今回は×

不正解

正しい答えは『○』

ホリスは1960年代、それまでの診断主義ケースワーク理論を発展させ、心理社会的アプローチモデルを体系化した。


3    マイヤー(Meyer,C.)は、エコシステム理論を提唱した。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

マイヤーは、人と環境の交互作用を包括的にとらえ、生態学と一般システム理論に依拠したエコシステム理論を提唱した。


4    パールマン(Perlman,H.H.)は、問題解決アプローチを提唱した。

前回の回答『○』今回は×

不正解

正しい答えは『○』

4つのPの概念が有名である。(①人 person、②問題 problem、③場所 place、④援助過程 process。後に、専門職 professional personと、制度 provisionsが追加。)


5    ヴォルフェンスベルガー(Wolfensberger,W.)は一般システム理論に生態学的な視点を導入して、生活モデルを提唱した。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

生活モデルを提唱したのは、ジャーメイン(Germain,C.B.)である。

 

 

【ソーシャルロール・バロリゼーション】

 1983年にヴォルフェンスベルガーが提唱。ノーマライゼーションの理念をアメリカに導入し、ソーシャルロール・バロリゼーションの概念を再構築した。

 ソーシャルロール・バロリゼーションは、価値のある社会的な役割を獲得すること。可能な限り文化的に標準となっている手段を用いて、人々、ことに価値評価の点でリスクを抱えている人々のために、価値ある社会的役割を可能にすること、確立すること、高めること、支持すること、そして防衛することとされている。

 ノーマライゼーションとは、すべての人々が普通の生活を営めるような社会を構築していくという考え。ノーマライゼーションのこのような原理は、社会基準から逸脱した者から、社会への同調を過度に要求するものではないか、という批判や反発を受けた為、後に「ソーシャルロール・バロリゼーション」の使用を始めたと言われている。

 「個人の能力を高めること」や「社会的イメージの向上」を重視。通常に近い行動や外観をとるなど、文化的にアブノーマルな個人の行動・特性についてノーマルになるよう働きかけることも、重要視される。この点が従来の北欧のノーマライゼーションの流れとの違い。

 (social role valorization:社会的役割の実践)

 

 

【心理社会的アプローチ】

 ソーシャルワークにおけるアプローチの一つ。診断主義的アプローチを基礎に、「状況の中の人」としてクライエントの心理的側面と社会的側面(状況の中の人)の相互関係に着目し、両側面が相互に影響し合っていると捉え、人と環境相互の機能不全の解消に焦点を当てる。両者の協働により問題の解決を図り、人と状況相互の機能不全を減じることに目標がある。

 フローレンス・ホリス、ゴードン・ハミルトンが主な研究者。

 

 

正答率は18日は4/5で、19日は3/5でした。