今日(展開)と9/18(地域)、9/23(行政)の一問一答。
先ずは今日の一問一答から。
【問題】 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
2020年11月24日
1 精神科リハビリテーションの評価には、アセスメントとエバリュエーションの2つがある。
2 アセスメントは、効果の判定、欠点、将来予測及び今後の改善策を検討することである。
3 GAF(Global Assessment of Functioning)は、精神症状を含めた社会生活の全体機能を評価する。
4 職業能力評価尺度のフェイススケールは、面接による自己報告でチェックする
5 職業レディネス・テストは、160の職業名についての興味や関心の有無を解答するようになっている。
【答え合わせ】 精神保健福祉の理論と相談援助の展開
1 精神科リハビリテーションの評価には、アセスメントとエバリュエーションの2つがある。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
精神科リハビリテーションの評価には、アセスメント(事前評価、課題分析)、モニタリング(経過観察)、エバリュエーション(事後評価)の3つがある。
2 アセスメントは、効果の判定、欠点、将来予測及び今後の改善策を検討することである。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
設問文はモニタリングの説明である。
アセスメントとは「課題分析」のことで、利用者の現状とニーズを、総合的に理解し把握、評価する。またそのニーズを充足するための、社会資源を把握する。具体的には、利用者の「社会的機能の評価」、利用者を取り巻く環境で利用者が利用できる社会資源の実態を把握する「社会資源の評価」を行う。
3 GAF(Global Assessment of Functioning)は、精神症状を含めた社会生活の全体機能を評価する。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
GAFは、心理的、社会的、職業的機能を考慮するもので、身体的(または環境的)制約による機能の障害を含めない。
4 職業能力評価尺度のフェイススケールは、面接による自己報告でチェックする。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
フェイススケールは、顔つきで示した気分についての非常に簡潔な絵のスケールであり、疼痛の程度を評価するスケールなどがある。職業能力評価尺度として適切なスケールとはいえない。
5 職業レディネス・テストは、160の職業名についての興味や関心の有無を解答するようになっている。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
設問文はVPI職業興味検査の内容である。
職業レディネス・テストは一時性の職業能力評価尺度で、職業に対する興味と職務遂行の自信度を39項目についてチェックするものである。
【精神科リハビリテーション】
精神科リハビリテーションの社会的リハビリテーションの展開過程は、一般のケースワークやケアマネジメントと同様、インテーク(受理面接)、アセスメント(課題分析)、プランニング、インターベンション(介入)、モニタリング(経過観察)、エヴァリュエーション(事後評価)、ターミネーション(終結)という、一定のプロセスのもとに行われる。
正答率は4/5でした。
なんだか3問くらい、知ってる問題でした。最近解いたのか…?
さて、それでは復習します。
【問題】 地域福祉の理論と方法
2020年09月18日
1 民生委員・児童委員の定数は、厚生労働大臣の定める基準を参酌して、市町村の区域ごとに都道府県の条例で定められている。
2 民生委員の任期は5年である。
3 民生委員の推薦は、都道府県知事が厚生労働大臣に対して行う。
4 民生委員は、民生委員協議会を組織しなければならない。
5 民生委員は、担当区域内のすべての住民について、その生活状態を把握しておくこととされている。
【答え合わせ】 地域福祉の理論と方法
1 民生委員・児童委員の定数は、厚生労働大臣の定める基準を参酌して、市町村の区域ごとに都道府県の条例で定められている。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。民生委員法第4条に、民生委員・児童委員の定数は、厚生労働大臣の定める基準を参酌して、市(特別区を含む)町村の区域ごとに都道府県の条例で定めることが規定されている。
2 民生委員の任期は5年である。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
民生委員の任期は3年で再任は可能である(民生委員法第10条)。
3 民生委員の推薦は、都道府県知事が厚生労働大臣に対して行う。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
民生委員・児童委員の委嘱では、まず地域住民の中から、社会福祉に対する理解と熱意があり地域の実情に精通した者を候補者とする。その後、都道府県知事が市町村の民生委員推薦会から推薦された候補者について、地方社会福祉審議会の意見を聴いて(努力義務)推薦し、厚生労働大臣が委嘱する。
4 民生委員は、民生委員協議会を組織しなければならない。
前回の回答『×』今回は◯
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。民生委員法第20条に「民生委員は、都道府県知事が市町村長の意見をきいて定める区域ごとに、民生委員協議会を組織しなければならない」と規定されている。
5 民生委員は、担当区域内のすべての住民について、その生活状態を把握しておくこととされている。
前回の回答『○』今回は×
正解
正しい答えは『×』
民生委員には、住民の生活状態を必要に応じ適切に把握しておくことが求められている(民生委員法第14条)。
【問題】 福祉行財政と福祉計画
2020年09月23日(新データに書き換えました)
1 2020年度(令和2年度)の国の一般会計歳出予算の社会保障関係費の中で、年金給付費は介護給付費よりも多い。
2 2018年度(平成30年度)の民生費をみると、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より少ない。
3 2018年度(平成30年度)の市町村の目的別歳出をみると、民生費の割合は総務費の割合より多い。
4 2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の目的別内訳をみると、老人福祉費の割合は児童福祉費の割合より少ない。
5 2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の性質別内訳をみると、扶助費の割合は人件費の割合より少ない。
【答え合わせ】 福祉行財政と福祉計画
1 2020年度(令和2年度)の国の一般会計歳出予算の社会保障関係費の中で、年金給付費は介護給付費よりも多い。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
2020年度(令和2年度)の年金給付費は12兆5232億円で社会保障関係費35兆8608億円のうちの34.9%、介護給付費は3兆3838億円で9.4%であった。
【社会保障関係費の内訳】
国の一般歳出予算の中で最も多いのが「社会保障関係費」35兆8608億円(56.5%)。
その内訳は、①年金給付費34.9%(12兆5232億円)、②医療給付費33.9%、③生活扶助等社会福祉費11.7%、④介護給付費9.4%、⑤少子化対策費8.5%、他、保健衛生対策費、雇用労災対策費等。
2 2018年度(平成30年度)の民生費をみると、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より少ない。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
2018年度(平成30年度)の民生費のうち、市町村の歳出額は都道府県の歳出額より多い。都道府県の歳出額が7兆7927億円である一方、市町村は21兆756億円と、約2.70倍である。
3 2018年度(平成30年度)の市町村の目的別歳出をみると、民生費の割合は総務費の割合より多い。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。2018年度(平成30年度)の市町村の目的別歳出のうち、民生費は総額21兆756億円、割合は36.3%で最も多い。次いで、総務費12.2%、教育費12.1%、土木費11.2%と続く。
【目的別歳出の構成比】
❶ 純計 98兆206億:①民生費(26.2%)(25兆6659億)、②教育費(17.2%)、③公債費(12.6%)、④土木費(12.1%)、⑤総務費(9.5%)
❸ 都道府県 48兆9573億:①教育費(20.4%)(政令指定都市を除く市町村立義務教育諸学校教職員の人件費を負担。)、②その他(18.5%)、③民生費(15.9%)(7兆7927億)、④公債費(13.9%)、⑤土木費(11.3%)、⑥商工費(6.3%)
❷ 市町村 57兆9817億:①民生費(36.3%)(21兆756億)(児童福祉、生活保護に関する事務(町村については、福祉事務所を設置している町村)等の社会福祉事務の比重が高い。)、②総務費(12.2%)、③教育費(12.1%)、④土木費(11.2%)、⑤公債費(9.6%)
4 2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の目的別内訳をみると、老人福祉費の割合は児童福祉費の割合より少ない。
あなたの回答『×』
不正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の目的別内訳をみると、最も大きな割合を占めるのは児童福祉費の8兆1467億円で民生費総額の38.7%を占める。次いで社会福祉費5兆2680億円(25.0%)、老人福祉費3兆8262億円(18.2%)、生活保護費3兆7428億円(17.8%)であった。
【民生費の目的別内訳】
❶ 純計 25兆6659億:①児童福祉費(34.0%)(8兆7296億)、②社会福祉費(25.6%)、③老人福祉費(24.3%)、④生活保護費(15.4%)、⑤災害救助費(0.7%)
❸ 都道府県 7兆7927億:①老人福祉費(41.4%)(3兆2274億円)、②社会福祉費(30.7%)、③児童福祉費(22.5%)、④生活保護費(3.1%)、⑤災害救助費(2.2%)
❷ 市町村 21兆756億:①児童福祉費(38.7%)(8兆1467億円)、②社会福祉費(25.0%)、③老人福祉費(18.2%)、④生活保護費(17.8%)、⑤災害救助費(0.4%)
5 2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の性質別内訳をみると、扶助費の割合は人件費の割合より少ない。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
2018年度(平成30年度)の市町村の民生費の性質別内訳をみると、最も多いのは扶助費の12兆7008億円で、民生費総額の60.3%を占める。次に多いのは国民健康保険事業会計・介護保険事業会計・後期高齢者医療事業会計等に対する繰出金の4兆3932億円(20.8%)で、次に人件費の1兆6118億円(7.6%)となる。
両日とも正答率は4/5でした。
9/23の4問目、児童福祉費の方が老人福祉費より多いのはなんだか意外な気がしました。
老人福祉費は純計と市町村では3位ですが、都道府県では1位です。逆に児童福祉費は純計と市町村で1位で、都道府県では3位です。