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9/4(社シス),7-10(現社)の一問一答の復習。

けあさぽの一問一答の復習をします。

 

【問題】 社会理論と社会システム

2020年09月04日

1    社会解体論とは、機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。


2    コンフリクト理論とは、地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。


3    社会緊張理論とは、資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。


4    ラベリング論とは、周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。


5    文化学習理論とは、犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。


【答え合わせ】 社会理論と社会システム

1    社会解体論とは、機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。

前回の回答『○』今回は×

正解

正しい答えは『×』

設問は、社会解体論ではなく社会緊張理論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。マートン(Merton,R.K.)は、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成に際して利用できる制度的手段との間に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応パターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。


2    コンフリクト理論とは、地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。

前回の回答『×』今回は◯

不正解

正しい答えは『×』

設問は、コンフリクト理論ではなく社会解体論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマス(Thomas,W.I.)の研究が有名である。


3    社会緊張理論とは、資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

設問は、社会緊張理論ではなくコンフリクト理論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。マルクス主義や初期シカゴ学派の影響を受け、資本主義の政治経済構造に起因する逸脱行動・疎外現象・人間関係の物象化・失業によって派生する諸問題を扱う。

(コンフリクト:対立、葛藤、緊張、軋轢)


4    ラベリング論とは、周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

設問のとおり。ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカー(Becker,H.S.)は、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。


5    文化学習理論とは、犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

設問のとおり。文化学習理論と呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者としては、サザーランド(Sutherland,E.H.)があげられる。サザーランドとクレッシー(Cressey,D.R.)の研究は「分化的接触理論(差異的接触理論)」とも呼ばれる。グレイザー(Glaser,D.)の「分化的同一化理論」やサイクス(Sykes,G.M.)とマッツア(Matza,D)の「ドリフト(漂流)理論」もこの研究の系統である。

 

 

【逸脱行動論】

◉社会解体論

 地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。

 初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマス(Thomas,W.I.)の研究が有名である。

◉社会緊張理論

 機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。

 マートン(Merton,R.K.)は、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成に際して利用できる制度的手段との間に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応パターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。

◉文化学習理論

 犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。

 代表的な研究者としては、サザーランド(Sutherland,E.H.)があげられる。サザーランドとクレッシー(Cressey,D.R.)の研究は「分化的接触理論(差異的接触理論)」とも呼ばれる。グレイザー(Glaser,D.)の「分化的同一化理論」やサイクス(Sykes,G.M.)とマッツア(Matza,D)の「ドリフト(漂流)理論」もこの研究の系統である。

◉ラベリング論

 周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。

 ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカー(Becker,H.S.)は、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。

◉コンフリクト理論

 資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。

 マルクス主義や初期シカゴ学派の影響を受け、資本主義の政治経済構造に起因する逸脱行動・疎外現象・人間関係の物象化・失業によって派生する諸問題を扱う。

 

 

【問題】 現代社会と福祉

2020年09月07日

1    タウンゼント(Townsend,P.)は、相対的剥奪指標を用いて相対的貧困を分析した。


2    ポーガム(Paugam,S.)は、車輪になぞらえて、経済的貧困と関係的・象徴的側面の関係を論じた。


3    ブラッドショー(Bradshaw,J.)は、絶対的貧困相対的貧困の二分法による論争に終止符を打つことを目指した。


4    スピッカー(Spicker,P.)は、「貧困」の多様な意味を、「物質的状態」、「経済的境遇」及び「社会的地位」の三つの群に整理した。


5    ピケティ(Piketty,T.)は、資産格差は貧困の世代間連鎖をもたらすと論じた。


【答え合わせ】 現代社会と福祉

1    タウンゼント(Townsend,P.)は、相対的剥奪指標を用いて相対的貧困を分析した。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

タウンゼントは、生活資源と生活様式という基本的概念に基づき相対的剥奪という概念を用いて相対的貧困について説明した。この視点から、貧困・低所得者の生活問題の多様性・広汎性・複合性を提示した。


2    ポーガム(Paugam,S.)は、車輪になぞらえて、経済的貧困と関係的・象徴的側面の関係を論じた。

あなたの回答『○』

不正解

正しい答えは『×』

ポーガムは社会的降格という概念を用いて現代社会における貧困の特徴を整理した。貧困を車輪になぞらえて把握・説明したのは、リスター(Lister,R.)である。


3    ブラッドショー(Bradshaw,J.)は、絶対的貧困相対的貧困の二分法による論争に終止符を打つことを目指した。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

ブラッドショーは、ニーズが判断される過程や基準、また判断する主体に着目してニーズの4類型を提案した。


4    スピッカー(Spicker,P.)は、「貧困」の多様な意味を、「物質的状態」、「経済的境遇」及び「社会的地位」の三つの群に整理した。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

社会政策学者のスピッカーは、「貧困の家族的類似」という図式を用いた。「貧困の家族的類似」図とは、類似している貧困の概念を整理してまとめた図であり、貧困の多様な意味を設問の3つの群に分け、その中心に「容認できない困難」をおいている。


5    ピケティ(Piketty,T.)は、資産格差は貧困の世代間連鎖をもたらすと論じた。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

ピケティは、世界中で所得と富の分配の不平等化が進んでおり、長期的には資本収益率が経済成長率を超える傾向があることを示した。これが資産格差の原因となり、貧困の世代間連鎖に関係するとして、政府による再分配政策の重要性を強調した。

 

 

【問題】 現代社会と福祉

2020年09月08日

1    ロールズ(Rawls,J.)の『正義論』の格差原理に関する主張によると、最も恵まれない人が有利となるような資源配分は、正義にかなう。


2    ロールズ(Rawls,J.)は、諸個人に対する平等な基本的自由の実現が不可能であることを前提に、正義を論じた。


3    セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力とは、個人の遺伝的素質のことをいう。


4    各人の資源の保有量が同じであれば、セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力は等しくなる。


5    豊かな社会の中で貧しいことは、セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力の障害となる。


【答え合わせ】 現代社会と福祉

1    ロールズ(Rawls,J.)の『正義論』の格差原理に関する主張によると、最も恵まれない人が有利となるような資源配分は、正義にかなう。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

格差原理とは、所与の制約条件下で、最も不遇な人々の期待を最大限に高めることを目的とする分配原理であり、最も恵まれない人が有利となるように資源を配分することは、正義にかなう。


2    ロールズ(Rawls,J.)は、諸個人に対する平等な基本的自由の実現が不可能であることを前提に、正義を論じた。

前回の回答『○』今回は×

正解

正しい答えは『×』

ロールズの「正義論」は「諸個人に対する平等な基本的自由が保障された社会」を実現するために、財の配分方法について論じている。つまり、諸個人に対する平等な基本的自由の実現が可能であることを前提としている。


3    セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力とは、個人の遺伝的素質のことをいう。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

個人の遺伝的素質は、潜在能力に該当しない。例えば、「自転車」がもつ「人を運ぶ」という特性は、実際の「人を運ぶ」という「状態(機能)」に変換されることで意味をもつ。つまり「財(資源)」の特性を、そのような「状態(機能)」へ変換するのは、「自転車に乗れる」という人の機能によって行われるのである。この機能の集合や組み合わせが、潜在能力である。


4    各人の資源の保有量が同じであれば、セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力は等しくなる。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

各人の資源の保有量が同じであっても、その人の能力や状況が異なるとき、資源がもつ特性を同じ機能に変換できるとは限らず、潜在能力は等しくはならない。


5    豊かな社会の中で貧しいことは、セン(Sen,A.)が提唱した潜在能力の障害となる。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

豊かな社会の中で貧しいということは、「財(資源)」のもつ特性を活用できないことを意味するので、潜在能力の障害となる。

 

 

【問題】 現代社会と福祉

2020年09月09日

1    「ベヴァリッジ報告」において、疾病により労働者の収入が途絶えるおそれは、社会的リスクとして想定されなかった。


2    「ベヴァリッジ報告」において、保育や介護の社会化が不充分なために仕事と家庭の両立が困難になるおそれは、社会的リスクとして想定されなかった。


3    アメリカのTANF(貧困家族一時扶助)は、「福祉から就労へ」の政策転換であった。


4    スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革であった。


5    イギリスのブレア内閣の社会的排除対策は、財政の効率化、市場化、家族責任など「大きな社会」理念に基づくものであった。


【答え合わせ】 現代社会と福祉

1    「ベヴァリッジ報告」において、疾病により労働者の収入が途絶えるおそれは、社会的リスクとして想定されなかった。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

「疾病により労働者の収入が途絶える」ことで人々は貧困に陥るおそれがあることから、ベヴァリッジ報告では社会的リスクとして想定されていた。


2    「ベヴァリッジ報告」において、保育や介護の社会化が不充分なために仕事と家庭の両立が困難になるおそれは、社会的リスクとして想定されなかった。

前回の回答『×』今回は◯

正解

正しい答えは『○』

設問のとおり。ベヴァリッジ報告が発表された1940年代のイギリスでは、性別役割分業に基づく生活が一般的であった。仕事と家庭の両立が社会的リスクとなるのは、1980年代~1990年代に女性の社会進出が始まってからである。


3    アメリカのTANF(貧困家族一時扶助)は、「福祉から就労へ」の政策転換であった。前回の回答『○』今回は×

不正解

正しい答えは『○』

TANFは、州政府が児童や妊婦のいる貧困家庭に対して現金給付を行う場合に、連邦政府が州政府へ定額補助を行うもので、1996年に創設された。「福祉から就労へ」(ワークフェア)を促進することを目的とした施策である。


4    スウェーデンのエーデル改革は、高齢者の保健医療は広域自治体、介護サービスはコミューンが実施責任を負うとする改革であった。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

1992年のエーデル改革により、高齢者保健福祉における地方分権を推進した。


5    イギリスのブレア内閣の社会的排除対策は、財政の効率化、市場化、家族責任など「大きな社会」理念に基づくものであった。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

ブレア内閣は、福祉国家でもなく市場原理主義でもない第三の道を前提とした。「大きな社会」理念を掲げたのはブレア内閣の後に発足したキャメロン内閣である。

 

 

【問題】 現代社会と福祉

2020年09月10日

1    「方面委員制度」は、イギリスの慈善組織協会(COS)よりも早く始まっていた。


2    岡山県済世顧問制度に続き、大阪府で方面委員制度が設置された。


3    恤救規則(1874年(明治7年))は、人民相互の情誼を優先した。


4    救護法(1929年(昭和4年))では、その対象者に、労働能力のある失業者も含まれた。


5    救護法(1929年(昭和4年))における救護施設には、孤児院、養老院が含まれる。


【答え合わせ】 現代社会と福祉

1    「方面委員制度」は、イギリスの慈善組織協会(COS)よりも早く始まっていた。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

わが国の方面委員等の取組みは、1917年(大正6年)、岡山県の笠井信一知事による済世顧問制度で始まった。イギリスの慈善組織協会(COS)は1869年に開始している。


2    岡山県済世顧問制度に続き、大阪府で方面委員制度が設置された。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

岡山県済世顧問制度は1917年(大正6年)に始まり、大阪府の方面委員制度は翌1918年(大正7年)の米騒動を契機に始まった。いずれも、ドイツのエルバーフェルト市の救貧委員制度を元に考案された。


3    恤救規則(1874年(明治7年))は、人民相互の情誼を優先した。

あなたの回答『○』

正解

正しい答えは『○』

設問のとおり。恤救規則による救済は、お互いの助け合いを第一とし、身寄りのない者といった「無告の窮民」に限って、窮乏の状況に応じて「米」を支給する、という制度であった。


4    救護法(1929年(昭和4年))では、その対象者に、労働能力のある失業者も含まれた。

あなたの回答『×』

正解

正しい答えは『×』

救護法が救護の対象としたのは、「65歳以上の老衰者」「13歳以下の幼者」「妊産婦」「不具廃疾」「疾病」「傷痍」「その他精神又は身体の障害により労務を行うに故障ある者」に限定していた。


5    救護法(1929年(昭和4年))における救護施設には、孤児院、養老院が含まれる。

前回の回答『○』今回は×

不正解

正しい答えは『○』

救護法は居宅救護を原則としており、施設救護(孤児院、養老院、病院)は補完的な位置づけとされた。救護の実施は市町村長が主体となって行い、方面委員が補助機関として定められていた。

 

 

9/8は全問正解、他は全て一問ずつ間違えました。