今日(精疾)と7/16.17(基盤)の一問一答。
先ずは今日の一問一答から。
【問題】 精神疾患とその治療
2020年11月06日
1 被害妄想と関係妄想は、統合失調症の診断において特異性の高い症状である。
2 外傷後ストレス障害では、再体験症状、回避・麻痺症状、覚醒亢進症状などがみとめられる。
3 うつ状態では観念奔逸がみられ、躁状態では思考抑制がみられる。
4 昏迷は、うつに限ってみられるものである。
5 前頭側頭型認知症では、幻視とパーキンソン症状がみられる。
【答え合わせ】 精神疾患とその治療
1 被害妄想と関係妄想は、統合失調症の診断において特異性の高い症状である。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
被害妄想や関係妄想もみられるが、妄想だけが特異性が高いとはいえない。
2 外傷後ストレス障害では、再体験症状、回避・麻痺症状、覚醒亢進症状などがみとめられる。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
外傷後ストレス障害(PTSD)は、突然の衝撃的出来事を経験することによって生じる精神疾患である。再体験症状、回避・麻痺症状、覚醒亢進症状の3大症状が特徴である。
3 うつ状態では観念奔逸がみられ、躁状態では思考抑制がみられる。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
躁状態では観念奔逸がみられ、うつ状態では思考抑制がみられる。
4 昏迷は、うつに限ってみられるものである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
昏迷は、うつに限らず、統合失調症やヒステリーでもみられる。
5 前頭側頭型認知症では、幻視とパーキンソン症状がみられる。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
レビー小体型認知症で幻視とパーキンソン症状がみられる。
【認知症の種類とその特徴】 (『みんなの介護』参照)
・初期症状………物忘れ(記憶障害)
・特徴……………見当識障害、物盗られ妄想、徘徊
・進行、経過……記憶障害から見当識障害へとゆっくり進んでいく
◉脳血管性認知症 約20%
・初期症状………物忘れ(記憶障害)
・特徴……………判断力障害、感情失禁、手足の震えや麻痺
・進行、経過……脳梗塞等が引き金となり、認知機能がまだらに(日内変動も)、段階的に悪化する
◉レビー小体型認知症 約4% (男性が約2倍)
・初期症状………幻視、妄想、うつ症状
・特徴……………幻視、誤認妄想、パーキンソン症状
・進行、経過……調子が良い時と悪い時をまだらに繰り返して進行する
◉前頭側頭型認知症 約1% (指定難病)(このうちの約8割がピック病)
・初期症状………感情の麻痺(ぼんやり、身だしなみに無頓着)、常同行動(同じ言動を繰り返す)、罪悪感の低下(万引きや痴漢)
・特徴……………性格の変化、自発性低下
・進行、経過……ゆっくりと年単位で症状が進行する(寝たきりになる)
正答率は3/5でした。
認知症について上記にまとめてみました。
さて、7/16.17の復習です。
【問題】 精神保健福祉相談援助の基盤
2020年07月16日
1 精神保健福祉士法には、誠実義務の規定はない。
3 精神保健福祉士国家試験に合格すれば、精神保健福祉士となる。
4 精神保健福祉士法では、精神保健福祉士は5年ごとに定められた研修を受けることが義務とされている。
5 精神保健福祉士登録簿は、日本精神保健福祉士協会に備えられている。
【答え合わせ】 精神保健福祉相談援助の基盤
1 精神保健福祉士法には、誠実義務の規定はない。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
2012(平成24)年4月1日の改正法の施行に伴い、精神保健福祉士法第38条の3に「誠実義務」が規定されている。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
精神保健福祉士法第42条に、精神保健福祉士でない者は、精神保健福祉士という名称を使用してはならないとある。
3 精神保健福祉士国家試験に合格すれば、精神保健福祉士となる。
前回の回答『○』今回は×
正解
正しい答えは『×』
試験に合格した者は精神保健福祉士となる資格を有する者であり、この者が精神保健福祉士となるには、精神保健福祉士登録簿に、氏名、生年月日その他厚生労働省令で定める事項の登録を受けなければならない。
4 精神保健福祉士法では、精神保健福祉士は5年ごとに定められた研修を受けることが義務とされている。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
精神保健福祉士は精神保健福祉士となった後にも継続した研修を積み、自らの資質の向上等に努めるべきではあるが、精神保健福祉士法において5年ごとの研修を受けることは義務化されていない。
5 精神保健福祉士登録簿は、日本精神保健福祉士協会に備えられている。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
【問題】 精神保健福祉相談援助の基盤
2020年07月17日
1 精神保健福祉士はコミュニティソーシャルワークにおいては、住民活動を間接的に支援するため、地域の課題に介入しない。
2 精神保健福祉士は地域の精神保健福祉に関する課題について、地域アセスメントを行い、制度・政策の枠だけでなく、地域の実情に沿った支援を行う。
3 コミュニティソーシャルワークとは、地域において「生活のしづらさ」を抱える人々のみを対象として支援することである。
4 精神保健福祉士が行うコミュニティワークは、市民の意見より精神障害者の意見を優先して活動を行う。
5 精神保健福祉士は、所属機関内だけでサービスが完結できるように、不足しているサービスを新しくつくっていく。
【答え合わせ】 精神保健福祉相談援助の基盤
1 精神保健福祉士はコミュニティソーシャルワークにおいては、住民活動を間接的に支援するため、地域の課題に介入しない。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
住民活動の間接的な支援を行うためには、住民が組織化され、福祉活動が主体的に行われている必要がある。精神保健福祉にかかわる地域課題を発見すること、個々の課題を一般化することや必要に応じて地域の課題に専門職として介入することが求められる。また、地域住民と精神障害者やその支援者との間にコンフリクト(意見の衝突)が生じたときなどにも、介入が求められる。
2 精神保健福祉士は地域の精神保健福祉に関する課題について、地域アセスメントを行い、制度・政策の枠だけでなく、地域の実情に沿った支援を行う。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
制度・政策に沿った支援を行うことは当然だが、地域の実情に応じた支援を構築することもコミュニティソーシャルワークでは求められる。とくに地域のストレングスを生かす視点が重要である。
3 コミュニティソーシャルワークとは、地域において「生活のしづらさ」を抱える人々のみを対象として支援することである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
精神保健福祉士が対象とするのは、地域で「生活のしづらさ」を抱える人たちのみではなく、地域住民も含んでいる。地域住民の力を活用する支援が求められる。
4 精神保健福祉士が行うコミュニティワークは、市民の意見より精神障害者の意見を優先して活動を行う。
あなたの回答『○』
不正解
正しい答えは『×』
市民と協働してコミュニティソーシャルワークを発展させるためには、市民の意見なども取り入れながら地域づくりを行う必要がある。
5 精神保健福祉士は、所属機関内だけでサービスが完結できるように、不足しているサービスを新しくつくっていく。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
精神保健福祉士が必要なサービスをつくっていくことは重要であるが、それは所属機関内だけでサービスを完結させるためではない。地域のフォーマル・インフォーマルな社会資源を活用する連携(ネットワーキング)を行ったうえで、不足しているサービスがあれば新しいサービスをつくっていく。
7/16は全問正解、7/17の正答率は4/5でした。