4月20日の一問一答(現社?)の復習。これまでのまとめ。
今日は休日なのでけあサポの一問一答の更新はありません。
そこで4月20日公開の問題の復習をします。
2020年04月20日
【問題】
1 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、福祉レジーム概念は、福祉国家を比較研究することから生まれた。
2 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論において、脱家族化とは、単身世帯の増加のことである。
3 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論において、脱商品化とは、労働者が労働能力を喪失することである。
4 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、福祉国家は、社会的階層化のパターン形成に重要な役割を演じる。
5 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、雇用・労働市場は、福祉レジームの在り方に影響しない。
【解答】
1 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、福祉レジーム概念は、福祉国家を比較研究することから生まれた。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
設問のとおり。エスピン-アンデルセンは、福祉国家それぞれが発展したプロセスや、その国における福祉の供給主体等を幅広くとらえて福祉国家の類型を示し、国際比較を行った。
2 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論において、脱家族化とは、単身世帯の増加のことである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
脱家族化とは、家族への依存を軽減することである。エスピン-アンデルセンは、政府あるいは市場を活用することによって、商品化される以前の労働力(家事や介護など)をどの程度まで軽減することができるかを示す尺度として、脱家族化を提唱した。
3 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論において、脱商品化とは、労働者が労働能力を喪失することである。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
脱商品化とは、労働者が労働から離脱をしても、生活水準を維持できるかどうかを示す尺度である。エスピン-アンデルセンは、脱商品化を指標として、福祉国家を分類している。
4 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、福祉国家は、社会的階層化のパターン形成に重要な役割を演じる。
あなたの回答『○』
正解
正しい答えは『○』
福祉国家が、国民生活の安定を図るために取り組んでいる社会保障政策などは、各階層に応じた給付で行われる。したがって、福祉国家は社会の中に階層を生み出したり、固定化したりするはたらきをしているといえる。
5 エスピン-アンデルセン(Esping-Andersen,G.)の「レジーム」理論では、雇用・労働市場は、福祉レジームの在り方に影響しない。
あなたの回答『×』
正解
正しい答えは『×』
福祉国家の差異や多様性は、その国の労働環境や文化などから多くの影響を受けている。エスピン-アンデルセンは、福祉レジームを、雇用・労働市場、文化や歴史などを背景として、類型化した。
前回は2問目を間違えたのですが、今回は全問正解できました。
最近では「家事のアウトソーシング化」もよくTVで見かけますが(ダス◯ンのCMやドラマとか)、1990年のエスピン-アンデルセンの福祉レジーム論から言われているんですね。まだまだ、もっともっと、進んで欲しいと個人的には思います。
ついでにこれまでの一問一答を解いた際に個人的にまとめていたものを少し以下に貼っておきます。
《心理学理論と心理的支援》
【オペラント条件付け】
正……刺激提示 強化……行動の増大
負……刺激除去 罰………行動の減少・消失
【レスポンデント条件付け(古典的条件付け)】
刺激提示により反射的な行動が増大すること。
《心理学理論と心理的支援》
【・社会的促進……他者の存在によって作業の効率が向上すること。(単純課題や機械的作業)
・逆に、複雑課題や未学習課題で集団の方が効率が下がること……社会的抑制
・社会的手抜き……集団で作業を行うと「自分一人が手抜きをしてもいいだろう」と個人が考えて集団の作業効率が低下する概念。
・集団凝集性……各個人が、自分が属している集団に魅力を感じていること。集団の成員がその集団にとどまりたいと思えるような魅力のこと。
・ピグマリオン効果……他者に対する期待が成就されるように機能すること。
・同調……集団において多数派の意見や期待に合わせて、個人の意見や行動が変化すること。個人は集団や社会内の多数派の意見や期待に合わせること。
・同調ないし同調行動……各個人が、自分が属する集団の大多数と、自分の意見が違う場合に、自分の意見を変えて多数の意見に従うこと。
・内集団バイアス(ひいき)……自分が所属する集団の成員のことを、それ以外の集団の成員よりも好意的に評価すること。
・社会的ジレンマ……集団のメンバーの多くが個人的利益を追求した行動をとることで、集団全体にとって不利益な結果となることをいう。
・コーシャス・シフト……集団討議することが安全志向を増大させるということである。
・逆に、危険性が高くなる……リスキーシフト。
・集団極性化……集団討議の結果がより極端になること。上の2つ。】
《社会理論と社会システム》
【逸脱行動論】
◉社会解体論
地域社会にある文化摩擦に着目し、社会解体がその地域の犯罪などを生み出すとみる立場である。
初期シカゴ学派によって提唱された古典概念で、特にトマス(Thomas,W.I.)の研究が有名である。
◉社会緊張理論
機能主義的な立場から順機能・逆機能、顕在的機能・潜在的機能といった概念を導入しつつ、逸脱や逸脱行動を説明する立場である。
マートン(Merton,R.K.)は、何らかの社会構造が、特定の圧力を一部の人々に加えて逸脱行動を選択させていると考えた。そして、機能主義的見地から、圧力の発生はその社会の文化的目標と、目標達成に際して利用できる制度的手段との間に矛盾があることで発生すると論じ、その圧力に対する人々の適応パターンを「個人的適応様式の類型論」としてまとめている。その研究は「アノミー理論」とも呼ばれる。
◉文化学習理論
犯罪や非行などの社会問題は、下位集団文化の中で学習され、その文化を通じて世代から世代へと伝承されていくとみる立場である。
代表的な研究者としては、サザーランド(Sutherland,E.H.)があげられる。サザーランドとクレッシー(Cressey,D.R.)の研究は「分化的接触理論(差異的接触理論)」とも呼ばれる。グレイザー(Glaser,D.)の「分化的同一化理論」やサイクス(Sykes,G.M.)とマッツア(Matza,D)の「ドリフト(漂流)理論」もこの研究の系統である。
◉ラベリング論
周囲の人々や社会統制機関などが、ある人々の行為やその人々に対してレッテルを貼ることによって、逸脱は作り出されるとみる立場である。
ラベリング理論とも呼ばれる逸脱行動論の立場である。代表的な研究者であるベッカー(Becker,H.S.)は、「社会集団は、これを犯せば逸脱となるような規則をもうけ、それを特定の人々に適用し、彼らにアウトサイダーのレッテルを貼ることによって、逸脱を生み出す」と述べている。
◉コンフリクト理論
資本主義社会における生産関係の矛盾から派生してくるものが社会的逸脱であるとみる立場である。
マルクス主義や初期シカゴ学派の影響を受け、資本主義の政治経済構造に起因する逸脱行動・疎外現象・人間関係の物象化・失業によって派生する諸問題を扱う。
《地域福祉の理論と方法》
都道府県社会福祉協議会は、1951年(昭和26年)に中央社会福祉協議会(現・全国社会福祉協議会)とともに結成され、同年6月に社会福祉事業法(現・社会福祉法)で法制化された。
1983年に法制化されたのは市区町村社会福祉協議会。
指定都市の区についての条文化は1990(平成2)年。
《社会保障》
【雇用保険二事業】
雇用保険二事業には、雇用安定事業、能力開発事業があり、その内容は下記の通り。
①雇用安定事業
・事業主に対する助成金
・中高年齢者等再就職の緊要度が高い求職者に対する再就職支援
・若者や子育て女性に対する就労支援
②能力開発事業
・在職者や離職者に対する訓練
・事業主が行う教育訓練への支援
・ジョブ・カード制度の構築
また、雇用保険二事業の財源は、リストラなどの雇用上の問題が企業行動に起因することが多く、これらの問題を解決することが事業主に利益をもたらすであろうことから、事業主の保険料のみを原資としている。
《精神保健福祉に関する制度とサービス》
【障害者総合支援法における施設】
旧法による精神障害者社会復帰施設においては、地域生活支援センターが地域活動支援センターI型へ、他の施設はその多くが訓練等給付で規定される施設へと移行した。
地域活動支援センターⅠ型:
医療・福祉及び地域の社会基盤との連携強化のための調整やボランティア育成、障害に対する理解を図るための普及啓発などの事業が実施される他、相談支援事業も合わせて実施される。
地域活動支援センターⅡ型:
雇用・就労が困難な在宅障害者に対し、機能訓練、社会適応訓練、入浴等のサービスが実施される。
地域活動支援センターⅢ型:
地域の障害者のための援護対策として地域の障害者団体等によって、適所での援護事業(小規模作 業所)の実績を概ね5年以上有し、安定的な運営が図られている事が必要。
就労移行支援:
就労を希望する者のうち、通常の事業所で就労する事が困難な65歳未満の障害者に対し、生産活動や職場体験などを通じて就職及びその後の職場定着のために必要な訓練その他の便宜を図る。
就労継続支援A型:
通常の事業所に雇用される事が困難であり雇用契約等に基づく就労が可能である65歳未満の者に対し、雇用契約の締結等により就労や生産活動の機会の提供とともに、その知識・能力の向上のために必要な訓練その他の便宜を図る。
就労継続支援B型:
通常の事業所に雇用される事が困難であり、雇用契約等に基づく就労が困難である者に対して、就労や生産活動の機会の提供を通じて、その知識・能力の向上んために必要な訓練その他の便宜を図る。
《精神保健福祉に関する制度とサービス》
【市町村障害者計画……障害者基本法 第9条第3項、義務、
市町村障害「福祉」計画……障害者総合支援法、義務】
《精神保健福祉に関する制度とサービス》
【社会福祉事業は、第一種社会福祉事業と第二種社会福祉事業とに分類されている。第一種社会福祉事業は経営の安定を通じた利用者の保護の必要性が高い事業(主に入所施設サービス)であり、第二種社会福祉事業は公的規制が低い事業(主に在宅サービス)である。(社会福祉法第2条)】
社会福祉法では、第一種社会福祉事業は、国、地方公共団体又は社会福祉法人が経営することを原則としている。
因みに、共同募金は第一種社会福祉事業である。
《精神保健福祉に関する制度とサービス》
【法律の変遷】
1950(昭和25)年 精神衛生法 精神衛生鑑定医制度
1695(昭和40)年 改正 精神衛生センター
1987(昭和62)年 精神保健法 任意入院制度・精神医療審査会・社会復帰施設
1995(平成7)年 精神保健福祉法
1999(平成11)年 改正 移送制度
2006(平成18)年 改正 精神病院→精神科病院
《精神疾患とその治療》
余談ですが、専門学校の修了祝い(一般大卒からの学び直しのため1年半くらいでした)に、ス○ローとかよりちょっと良いお寿司を食べました。
八角という魚(サチ、トクビレ)を初めて食べましたがすごく美味しかったです。ノドグロより少しコリコリしていて更に脂がのっていて…贅沢でした。